Plug‑in for OracleがData Guard環境でサポートしているOracleのバージョンは限られています。Data Guard環境では、インストール、設定、バックアップ、およびリストア手順が多少異なります。このトピックでは、本プラグインがData Guard環境でどのように動作するかについて説明します。
サポートされるOracleのバージョンとData Guard環境でのプラットフォームの全リストについて詳しくは、『Quest NetVault Backup互換性ガイド』を参照してください。
Data Guard環境の保護とリカバリの計画方針を決定することは、Data Guard環境での本プラグインの正しい配置と使用に不可欠です。「システム構築」の詳細説明のとおり、すべての計画方針は、サポートされているすべての使用方法に有効です。
最も簡単なバックアップ計画は、プライマリ・データベース・サーバーからすべてのバックアップを実行することです。このバックアップは、プライマリ・データベース・サーバーまたはスタンバイ・データベース・サーバーのうちの1つをリカバリする場合に使用できます。これが有効な計画である一方で、リソース集中型バックアップ・オペレーションは、プライマリ・データベース・サーバーのデータベース・パフォーマンスに影響します。この計画により、本プラグインがプライマリ・データベース・サーバーにインストールされます。Plug‑in for Oracleをスタンバイ・データベース・サーバーにインストールする必要があるのは、スタンバイ・データベース・サーバーがリストアのターゲットになっている場合のみです。
スタンバイ・データベース・サーバーに対してリソース集中型バックアップ・オペレーションを開放することは、Data Guardを展開する有効な手段の1つとして用いられています。Oracle®のバージョンは、スタンバイ・データベース・サーバーに対して開放できるバックアップ・オペレーションのボリュームを決定します。
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[Oracle 10.2.x]:制御ファイルとSPFILEのバックアップをプライマリ・データベース・サーバー上で実行する必要がありますが、データファイルとアーカイブREDOログ・ファイルのバックアップはスタンバイ・データベース・サーバーに対して開放できます。また、バックアップがプライマリまたはスタンバイ・データベース・サーバーのどちらから行われたかということには関係なく、プライマリまたはスタンバイ・データベース・サーバーのいずれのリカバリに対しても、データファイルとアーカイブREDOログ・ファイルのバックアップを使用できます。詳しくは、『Oracle 10.2.x Data Guard Concepts and Administration』の「RMAN to Back Up and Restore Files」セクションを参照してください。 |
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[Oracle 11.x]:データファイル、アーカイブREDOログ・ファイル、制御ファイル、およびSPFILEのバックアップは、プライマリとスタンバイのデータベース・サーバー間で互換性があります。これは、すべてのバックアップをスタンバイ・データベース・サーバーの1つから実行できることを示します。また、バックアップがプライマリまたはスタンバイ・データベース・サーバーのどちらから行われたかということには関係なく、プライマリまたはスタンバイ・データベース・サーバーのいずれのリカバリに対してもバックアップを使用できます。詳しくは、『Oracle 11.x Data Guard Concepts and Administration』の「Using RMAN to Back Up and Restore Files」セクションを参照してください。 |
この計画では、プライマリ・データベース・サーバー、およびバックアップを実行するスタンバイ・データベース・サーバーのうち少なくとも1つにPlug‑in for Oracleをインストールします。
メモ: Oracle 11.x以前のOracleのバージョンでは、SPFILEのバックアップが他のスタンバイ・データベースで使用できる想定になっていました。ただし、実際には、すべてのスタンバイ・データベースで同じSPFILEを使用することはできません。したがって、RMANにより、あるデータベース・サイトで作成されたSPFILEバックアップを別のデータベース・サイトで使用できないようにしています。この制約は、COMPATIBLE初期化パラメータが11.0.0に設定されている場合にのみ発生します。 スタンバイ・データベースは、SPFILEのバックアップを除き、特定の1つのスタンバイ・データベースに対してバックアップ・オペレーションを開放できます。ただし、COMPATIBLE初期化パラメータが11.0.0に設定されている場合、SPFILEはディスクにバックアップすることができ、バックアップがテープまたはNetVault Backupメディアに書き込まれるスタンバイ・サイトでは、手動でカタログに追加することもできます。SPFILEバックアップ・セットに追加のメタデータを保存することにより、どのデータベースのSPFILEがどのバックアップ・セットに入っているかRMANで識別できます。したがって、テープまたはNetVault Backupメディアからのリストア実行中に適切なSPFILEバックアップが選択されます。 |
Oracle® 10.2.x Data Guard環境にプライマリ・サーバーとスタンバイ・サーバーの両方についてバックアップ計画を実装する場合、「バックアップ格納先の計画定義」の詳細のとおり、付随するバックアップ先について計画します。
Oracle 11.x Data Guard環境では、Oracleパラメータdb_unique_nameにより、リカバリ・カタログで元のバックアップをFRAに対して区別できるようになります。FRAからNetVault Backupメディア・マネージャへのバックアップを選択すると、RMANは、FRAからNetVault Backupメディア・マネージャへのバックアップを実行するデータベース・サーバーのFRAで、バックアップ・セットをバックアップします。
NetVault Backupメディア・マネージャへのバックアップについて詳しくは、「バックアップ・オプションの設定」を参照してください。このオプションついて詳しくは、「Flash Recovery Area(FRA)バックアップ」を参照してください。
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