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NetVault 13.0 - アドミニストレーターズ・ガイド マネージド・サービス・プロバイダ向け

前書き はじめに クライアントの設定
NetVaultクライアントについて WebUIからのソフトウェアのインストール(プッシュ・インストール) クライアントの追加 クライアントの管理 クライアント・グループの管理
カタログ検索の管理 ストレージ・デバイスの設定
ストレージ・デバイスについて SANの考慮事項 Quest DR Seriesシステム Quest QoreStor NetVault SmartDisk EMC Data Domainシステム Snapshot Array Manager 仮想テープ・ライブラリ 仮想単体ドライブ 共有仮想テープ・ライブラリ 物理テープ・デバイス ストレージ階層
データのバックアップ ポリシーの管理 データのリストア NetVaultダッシュボードの管理 ジョブの管理 ログの監視 ストレージ・デバイスの管理
ストレージ・デバイスを管理するためのロールベースのアクセス デバイス・アクティビティの監視 リスト・ビューでのディスクベースのストレージ・デバイスの管理 ツリー・ビューでのディスク・ベースのストレージ・デバイスの管理 Snapshot Array Managerの管理 リスト・ビューでのテープ・ライブラリの管理 ツリー・ビューでのテープ・ライブラリの管理 リスト・ビューでのテープ・ドライブの管理 ツリー・ビューでのテープ・ドライブの管理 共有デバイスの追加
ストレージ・メディアの管理 ユーザー・アカウントとグループ・アカウントの管理
ユーザー・アカウントについて ユーザーとグループの権限およびプリセットについて ユーザー・ポリシーの設定 セキュア・モードの使用 プリセットの使用 ユーザー権限 事前定義されたプリセット Active DirectoryとNetVaultの統合 アイデンティティ・プロバイダとしてのAzure Active Directoryの使用
テナントの管理 イベントと設定通知の監視 NetVaultでのレポーティング クライアント・クラスタの使用 NetVaultのデフォルトの設定
デフォルトの設定について 暗号化の設定 プラグイン・オプションの設定 ポスト・スクリプトのデフォルトの設定 検証プラグインのデフォルトの設定 展開マネージャの設定 ジョブ・マネージャの設定 ログ・デーモンの設定 メディア・マネージャの設定 ネットワーク・マネージャの設定 プロセス・マネージャの設定 RASデバイスの設定 スケジュール・マネージャの設定 Webサービスの設定 オーディタ・デーモンの設定 ファイアウォールの設定 一般設定 セキュリティの設定 NetVault Timeの同期 レポーティング・ユーティリティの設定 NetVault WebUIのデフォルト設定の構成 固有のVSSプロバイダを使用するNetVault設定 Txtconfigを使用するデフォルトの設定
診断トレース 診断データの管理 deviceconfigユーティリティの使用 NetVaultプロセス 環境変数 NetVaultが使用するネットワーク・ポート トラブルシューティング
一般的なエラー
NetVaultサービスでWindowsの開始が失敗する マシンの再起動後にNetVaultサービスの開始が失敗する サーバーのIPアドレスの変更後にログインできない NetVault WebUIの予期しない動作 WebUIがInternet Explorerの互換表示で動作しない プッシュ・インストール中にNetVaultインストーラが失敗する VSSベースのバックアップが失敗する WindowsでのTCP/IPソケット・バッファ・サイズの変更 NetVault 10.0.1が実行されているクライアントでデータ・コピー・セーブセットを使用したリストアが失敗する インデックスが2GBより大きい場合、Itaniumプラットフォームでリストアが失敗する アップグレードした後、WebUIページにコンソール・エラーが表示される ワークステーション属性が設定されている場合、ドメイン・ユーザーがNetVaultサーバーにログインできない ドメイン・ユーザーがDebian 9でNetVaultサーバーにログインできない プッシュ・インストールが正常に完了した後、ターゲット・マシンをクライアントとして追加すると失敗する NetVaultクライアント・ホストを手動でアンインストールした後、カタログ検索ページをインストール、アンインストール、または移動できない NetVaultサーバーの移行を同じまたは異なるサーバー名で実行した後、カタログ検索をインスト―ルまたはアンインストールできない 外部Azure ADユーザーは外部Azure ADユーザーをNetVaultサーバーに追加できない LinuxベースのNetVaultサーバーからターゲットWindowsマシンの検証に失敗した NetVaultが、RHEL 5.xプラットフォームでPDFフォーマットのレポートを電子メールの添付として送付できない NetVaultデータベースのバックアップ時にリストアが失敗する バックアップにRDAを使用する場合、一度に4つのストリームのみが使用される Linuxで大規模なVTLを作成できない 多数のファイルがあるフォルダを参照するとタイムアウトになる
NetVaultのセーフ・モード

バックアップのリタイア

バックアップは無期限に保持することもできますし、指定された期間が経過したらリタイアさせることもできます。NetVaultは、バックアップに対して世代ベースおよび時間ベースのリタイア方式をサポートしています。バックアップのリタイア時に、そのインデックスはNetVaultデータベースから削除されます。

バックアップに対して世代ベースおよび時間ベースのリタイア方式を指定できます。

世代ベースのバックアップ・リタイア:この方法では、フル・バックアップの最大世代数、つまり同一データ・セットで保持するフル・バックアップの最大数を指定します。世代ベースのリタイアを設定できるのは、フル・バックアップだけです。フル・バックアップの数が、指定した世代数を超えると、最も古いフル・バックアップがリタイアされます。
時間ベースのバックアップ・リタイア:この方法では、バックアップの保持期間を時間で指定します。バックアップのリタイア期間は、日数、週数、または年数で指定できます。バックアップがリタイアされるのは、リタイア期間に達したときです。時間ベースのリタイア期間は、すべてのバックアップ・タイプ(フル、増分、および差分バックアップ)に設定可能です。

バックアップに依存関係にあるバックアップが含まれる場合は、次のルールを使用してバックアップ・シリーズを削除できます。

最後のバックアップがリタイアされたときにすべてのバックアップをリタイアする:デフォルトでは、バックアップ・シリーズのリタイアはこのシリーズのすべてのバックアップがリタイアする準備が整うまで延期されます。増分シリーズまたは差分シリーズからのバックアップは、シリーズの最後の依存関係にあるバックアップがリタイアされると、リタイアされます。
最初のバックアップがリタイアされたときにすべてのバックアップをリタイアする:NetVaultを使用して、最初のバックアップがリタイアされたときにバックアップ・シリーズをリタイアするためのリタイアの動作を変更できます。このルールが適用されると、増分シリーズまたは差分シリーズからのバックアップは、シリーズの最初のバックアップがリタイアされると、リタイアされます。
[破棄のタイミングの管理]設定を使用して、すべてのバックアップのデフォルトの動作を変更します。

次の例は、さまざまなバックアップ・シリーズのリタイア動作を示しています。

この例では、日曜日にフル・バックアップが実行され、月曜日から土曜日まで増分バックアップが実行されます。保存期間は7日間に設定されています。

フル・バックアップ

増分バックアップ1

増分バックアップ2

増分バックアップ3

増分バックアップ4

増分バックアップ5

増分バックアップ6

増分バックアップは、任意のタイプ(フル、増分、または差分)の最新のバックアップに依存します。そのため、これらのバックアップは単一のバックアップ・シリーズを作成します。

フル・バックアップ <- 増分バックアップ1 <- 増分バックアップ2 <- 増分バックアップ3 <- 増分バックアップ4 <- 増分バックアップ5 <- 増分バックアップ6

適用されているリタイア・ルールに応じて、バックアップは次のようにリタイアされます。

最後のバックアップがリタイアされたときにすべてのバックアップをリタイアする:このルールを適用している場合は、このシリーズのすべてのバックアップが15日目にリタイアされます。
最初のバックアップがリタイアされたときにすべてのバックアップをリタイアする:このルールを適用している場合は、このシリーズのすべてのバックアップが8日目にリタイアされます。

この例では、日曜日にフル・バックアップが実行され、月曜日から土曜日まで差分バックアップが実行されます。保存期間は7日間に設定されています。

フル・バックアップ

差分バックアップ

差分バックアップ

差分バックアップ

差分バックアップ

差分バックアップ

差分バックアップ

差分バックアップは、最新のフル・バックアップに依存します。そのため、これらのバックアップは6つの個別のバックアップ・シリーズを作成します。

フル・バックアップ <- 差分バックアップ1

フル・バックアップ <- 差分バックアップ2

フル・バックアップ <- 差分バックアップ3

フル・バックアップ <- 差分バックアップ4

フル・バックアップ <- 差分バックアップ5

フル・バックアップ <- 差分バックアップ6

適用されているリタイア・ルールに応じて、バックアップは次のようにリタイアされます。

最後のバックアップがリタイアされたときにすべてのバックアップをリタイアする:このルールを適用している場合は、この例のバックアップは次のようにリタイアされます。

なし

なし

差分バックアップ1

差分バックアップ2

差分バックアップ3

差分バックアップ4

差分バックアップ5

フル・バックアップと差分バックアップ6

最初のバックアップがリタイアされたときにすべてのバックアップをリタイアする:このルールを適用している場合は、この例のすべてのバックアップが8日目にリタイアされます。

この例では、フル・バックアップが日曜日に実行され、増分バックアップが月曜日、火曜日、および木曜日に実行され、差分バックアップが水曜日と土曜日に実行されます。保存期間は7日間に設定されています。

フル・バックアップ

増分バックアップ1

増分バックアップ2

差分バックアップ1

増分バックアップ3

増分バックアップ4

差分バックアップ2

差分バックアップは最新のフル・バックアップに依存しますが、増分バックアップは任意のタイプ(フル、差分、または増分)の最新のバックアップに依存します。そのため、これらのバックアップは3つの個別のバックアップ・シリーズを作成します。

フル・バックアップ <- 増分バックアップ1 <- 増分バックアップ2

フル・バックアップ <- 差分バックアップ1 <- 増分バックアップ3 <- 増分バックアップ4

フル・バックアップ <- 差分バックアップ2

適用されているリタイア・ルールに応じて、これらのバックアップは次のようにリタイアされます。

最後のバックアップがリタイアされたときにすべてのバックアップをリタイアする:このルールを適用している場合は、この例のバックアップは次のようにリタイアされます。

なし

なし

なし

増分バックアップ1と増分バックアップ2

なし

なし

差分バックアップ1、増分バックアップ3、および増分バックアップ4

フル・バックアップと差分バックアップ2

最初のバックアップがリタイアされたときにすべてのバックアップをリタイアする:このルールを適用している場合は、この例のすべてのバックアップが8日目にリタイアされます。

NetVaultセットについて

NetVaultセットは、バックアップおよびリストア・ジョブの作成に使用されます。

セットを使用すると、データの選択内容、バックアップおよびリストア・オプション、スケジュール・オプション、デバイスおよびメディア・オプション、および他の詳細なバックアップ・オプションとリストア・オプションを保管できます。セットでは、データ・アイテムを手動で選択したり、バックアップ・オプションとリストア・オプションをジョブごとに設定したりする手間が省け、同じデータ選択とオプションを複数のジョブに迅速かつ簡単に適用できます。

たとえば、バックアップ・セレクション・セットにデータ選択項目を保存し、このセットをフル、増分、差分バックアップ・ジョブの作成に使用すると、同じデータ・セットをすべてのジョブに使用できます。また、スケジュール・セットの曜日、日付、または時刻を変更して、自動的に複数のジョブのジョブ・スケジュールを変更することや、ターゲット・セットを変更することにより、バックアップ用の新規デバイスを指定することができます。

NetVaultで使用できるセットの種類を以下の表に示します。

バックアップ・セレクション・セット

このセットは、バックアップ・ジョブのデータ選択を指定するために使用されます。選択できるデータ・アイテムは、使用しているプラグインによって異なります。

これらのセットについての詳細は、該当するプラグインのユーザーズ・ガイドを参照してください。

プラグイン・オプション・セット

このセットは、バックアップ方法、バックアップの種類、その他のバックアップ・オプションを指定するために使用します。

ジョブで使用可能なバックアップ・オプションは、使用しているプラグインによって異なります。これらのセットについての詳細は、該当するプラグインのユーザーズ・ガイドを参照してください。

スケジュール・セット

このセットは、バックアップおよびリストア・ジョブのスケジュール・オプションを指定するために使用されます。これらのオプションでは、ジョブの実行時期と、ジョブの実行間隔を定義します。

NetVaultには、以下の事前定義されたスケジュール・セットが含まれています。

ソース・セット

このセットは、ソース・デバイス・オプションを指定するために使用します。

以下のジョブに対しては、ソース・セットが必要です。

Plug-in for Consolidationジョブ
Plug-in for Data Copyジョブ

NetVaultには、以下の事前定義されたソース・セットが含まれます。

ターゲット・セット

このセットは、バックアップ・ジョブのターゲット・デバイスおよびメディア・オプションを指定するために使用されます。

NetVaultには、以下の事前定義されたターゲット・セットが含まれています。

バックアップ詳細設定セット

このセットを使用して、バックアップ・リタイア設定、セカンダリ・コピーのジョブ定義、ユーザー定義イベント、その他の詳細オプションを指定します。

NetVaultには、以下の事前定義された詳細設定セットが含まれています。

リストア・セレクション・セット

このセットは、リストア・ジョブのデータ選択を指定するために使用されます。

選択できるデータ・アイテムは、使用しているプラグインによって異なります。詳細は、該当するプラグインのユーザーズ・ガイドを参照してください。

リストア詳細設定セット

このセットを使用して、リストアのタイプ、ユーザー定義イベント、その他の詳細リストア・オプションを指定します。

NetVaultは、以下の事前定義されたリストア詳細設定セットを提供しています。

バックアップおよびリカバリ戦略

データのバックアップの主な目的は、データ消失による損害から迅速にリカバリして、通常の運用を再開させることです。そのためには、データの可用性を最大化し、データの消失とダウンタイムを最低限に抑えながら、コスト、リソース、および他の要因とビジネス要件とのバランスを保てる、優れたバックアップ戦略が必要になります。

良好なバックアップ計画を作成するには、ハードウェア障害、データ損傷、人為的なミス、またはデータセンターの消失などの、可能性がある障害を検討して、そのような状況から回復するための、適切なバックアップ手段と機能を採用する必要があります。

一般的にバックアップ計画には、使用するバックアップ手段、バックアップの実行時期と間隔、バックアップの保管方法、バックアップの保持期間、バックアップ・メディアの再利用方法を定義する必要があります。

バックアップ・ジョブ作成

MSP管理者、テナント管理者、およびテナント・ユーザーは、許可されたクライアントのバックアップ・ジョブを作成して送信することができます。このウィザードには、[ナビゲーション]パネルの[ガイド付き設定]または[バックアップ・ジョブ作成]リンクからアクセスできます。

1
[ナビゲーション]パネルで、[バックアップ・ジョブ作成]をクリックします。
[ナビゲーション]パネルで、[ガイド付き設定]をクリックして、次に[NetVault設定ウィザード]ページで[バックアップ・ジョブ作成]をクリックします。
2
[ジョブ名]に、ジョブの名前を入力します。ジョブの進行やデータのリストア状態を監視する際に識別しやすい、分かりやすい名前を割り当てます。

カーソルを合わせると、対応する詳細情報が表示されます。

対応する詳細の新しいセットを作成するには、このアイコンをクリックします。対応するドロワが開きます。必要な情報を入力し、[保存]をクリックします。

任意選択で、[既存セットをクローン]をクリックし、セットを選択して、[ロード]をクリックしてから、ページの下部にクローン・セットの名前を入力します。

選択したセットの情報を編集するには、このアイコンをクリックします。対応するドロワが開きます。必要な情報を更新し、[保存]をクリックします。

任意選択で、[既存セットをクローン]をクリックし、セットを選択して、[ロード]をクリックしてから、ページの下部にクローン・セットの名前を入力します。

クリックして、選択したセットを削除します。[OK]をクリックして確認します。

セレクション

既存のバックアップ・セレクション・セットを選択するか、または新しいセットを作成して、バックアップするアイテムを選択します。

プラグイン・オプション

既存のバックアップ・オプション・セットを選択するか、または新しいセットを作成して、使用するオプションを設定します。

スケジュール

既存のスケジュール・セットを選択するか、または新しいセットを作成して、スケジュール・タイプとスケジュール方式を設定します。詳細は、「スケジュール・セットの作成」を参照してください。

メモ: デフォルトでは事前定義されたセット「即時」が選択されています。ジョブを即時実行する場合は、このセットを使用します。

ソース・ストレージ

このオプションは、Plug-in for ConsolidationおよびPlug-in for Data Copyジョブを作成するときにのみ表示されます。

既存のソース・セットを選択するか、または新しいセットを作成して、ジョブのソース・デバイス・オプションを設定します。詳細は、「バックアップ・ジョブのソース・セットの作成」を参照してください。

メモ: デフォルトでは事前定義されたセット「任意のデバイス」が選択されています。

ターゲット・ストレージ

既存のターゲット・セットを選択するか、または新しいセットを作成して、ジョブのターゲット・デバイスとメディア・オプションを設定します。詳細は、「ターゲット・セットの作成」を参照してください。

メモ: デフォルトでは、事前定義されたセット「デフォルトのバックアップ・ターゲット・オプション」が選択されています。

詳細設定

既存のバックアップ詳細設定セットを選択するか、または新しいセットを作成して、使用するオプションを設定します。詳細は、「バックアップ詳細設定セットの作成」を参照してください。

メモ: デフォルトでは事前定義されたセット「デフォルトのバックアップ・ターゲット・オプション」が選択されています。
このジョブは、[ジョブ定義管理]ページから、表示、編集、または実行することができます。詳細は、「ジョブ定義管理」を参照してください。実行しない限り、[ジョブ・ステータス]ページにこのジョブは表示されません。
ジョブ実行をスケジュールするには、[保存 & 実行]をクリックします。
[ジョブ・ステータス]ページではジョブの進捗をモニタしたり、[ログ]ページではログを参照表示することができます。詳細は、「ジョブ・アクティビティの表示」および「ログ・メッセージの参照」を参照してください。
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