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NetVault Plug-in for Oracle 12.2 - ユーザー・ガイド

Quest® NetVault® Backup Plug-in  for Oracle - はじめに バックアップ計画の策定 プラグインのインストールと削除 プラグインの設定 データのバックアップ Oracleフラッシュバック・データベースの使用 データのリストア
データのリストアとリカバリ:概要 ユーザー管理リストアの実行 その他のユーザー管理リストア手順 RMANリストアの実行 非RAC環境で使用可能なRMANリカバリ・タイプ RMANを使用したその他のリストア手順
リカバリ・カタログの管理 RMAN CLIの使用 Oracle RAC環境におけるプラグインの使用 フェイルオーバー・クラスタ環境でのプラグインの使用 Oracle Data Guardでのプラグインの使用 Oracleコンテナ・データベース(CDB)およびプラグイン可能データベース(PDB)でのプラグインの使用 トラブルシューティング

プライマリおよびスタンバイのバックアップ

スタンバイ・データベース・サーバーに対してリソース集中型バックアップ・オペレーションを開放することは、Data Guardを展開する有効な手段の1つとして用いられています。Oracleのバージョンは、スタンバイ・データベース・サーバに対して開放できるバックアップ・オペレーションのボリュームを決定します。

[Oracle 10.2.x]:制御ファイルとSPFILEのバックアップをプライマリ・データベース・サーバー上で実行する必要がありますが、データファイルとアーカイブREDOログ・ファイルのバックアップはスタンバイ・データベース・サーバーに対して開放できます。また、バックアップがプライマリまたはスタンバイ・データベース・サーバーのどちらから行われたかということには関係なく、プライマリまたはスタンバイ・データベース・サーバーのいずれのリカバリに対しても、データファイルとアーカイブREDOログ・ファイルのバックアップを使用できます。詳しくは、『Oracle 10.2.x Data Guard Concepts and Administration』の「RMAN to Back Up and Restore Files」セクションを参照してください。
[Oracle 11.x]:データファイル、アーカイブREDOログ・ファイル、制御ファイル、およびSPFILEのバックアップは、プライマリとスタンバイのデータベース・サーバー間で互換性があります。これは、すべてのバックアップをスタンバイ・データベース・サーバーの1つから実行できることを示します。また、バックアップがプライマリまたはスタンバイ・データベース・サーバーのどちらから行われたかということには関係なく、プライマリまたはスタンバイ・データベース・サーバーのいずれのリカバリに対してもバックアップを使用できます。詳しくは、『Oracle 11.x Data Guard Concepts and Administration』の「Using RMAN to Back Up and Restore Files」セクションを参照してください。

Oracle 11.xでは、スタンバイ・データベース・サーバーで実行するバックアップのすべてが必要ではありませんが、Oracle 11.x環境の有効な計画は、10.2.x環境の要件を模倣することです。10.2.x環境では、データファイルとアーカイブREDOログ・ファイルのみがスタンバイ・データベース・サーバーに対して開放され、制御ファイルとSPFILEのバックアップはプライマリ・データベース・サーバーから実行されます。

Oracle 10.2.xと11.xの有効な別の計画は、プライマリ・データベース・サーバーから制御ファイルとSPFILEのバックアップを実行し、データファイルとアーカイブREDOログ・ファイルのバックアップは、プライマリ・データベース・サーバーとスタンバイ・データベース・サーバー間で交互に実行することです。たとえば、Level 0の増分バックアップは、スタンバイ・データベース・サーバーで週1回実行し、Level 1の増分バックアップは、プライマリ・データベース・サーバーで毎日1回実行します。また、制御ファイルとSPFILEの毎日のバックアップは、プライマリ・データベース・サーバーで実行します。

OracleのMAA(Maximum Availability Architecture)のベスト・プラクティスでは、プライマリ・データベースとスタンバイ・データベースの両方が停止した場合や、スイッチオーバーおよびフェイルオーバーについてサイトのプラクティスを新たに導入しなくてもよいようにする場合に、プライマリとスタンバイ・データベースの両方でバックアップを行い、MTTRを減少させることを推奨しています。

この計画では、プライマリ・データベース・サーバー、およびバックアップを実行するスタンバイ・データベース・サーバーのうち少なくとも1つにPlug‑in for Oracleをインストールします。

メモ: Oracle 11.x以前のOracleのバージョンでは、SPFILEのバックアップが他のスタンバイ・データベースで使用できる想定になっていました。ただし、実際には、すべてのスタンバイ・データベースで同じSPFILEを使用することはできません。したがって、RMANにより、あるデータベース・サイトで作成されたSPFILEバックアップを別のデータベース・サイトで使用できないようにしています。この制約は、COMPATIBLE初期化パラメータが11.0.0に設定されている場合にのみ発生します。

スタンバイ・データベースは、SPFILEのバックアップを除き、特定の1つのスタンバイ・データベースに対してバックアップ・オペレーションを開放できます。ただし、COMPATIBLE初期化パラメータが11.0.0に設定されている場合、SPFILEはディスクにバックアップすることができ、バックアップがテープまたはNetVault Backupメディアに書き込まれるスタンバイ・サイトでは、手動でカタログに追加することもできます。SPFILEバックアップ・セットに追加のメタデータを保存することにより、どのデータベースのSPFILEがどのバックアップ・セットに入っているかRMANで識別できます。したがって、テープまたはNetVault Backupメディアからのリストア実行中に適切なSPFILEバックアップが選択されます。

Oracle 10.2.x Data Guard環境に、プライマリ・サーバーとスタンバイ・サーバーの両方からのバックアップ計画を実装する場合は、付随するバックアップ先について計画します。詳細については、「バックアップ格納先の計画定義」を参照してください。

RMANがリカバリ・カタログにバックアップ・メタデータを保存するため、プライマリ・データベース・サーバーからFRAに実行するバックアップでは、結果として、RMANバックアップ・ピースが作成されて、バックアップがリカバリ・カタログに登録されます。翌日、スタンバイ・データベース・サーバーから実行されるバックアップが、FRAにも実行される場合、バックアップ中に作成されたRMANバックアップ・ピースもリカバリ・カタログに登録されます。

この週の後半で、FRAのバックアップがスタンバイ・データベース・サーバーからNetVault Backupメディア・マネージャに対して実行されると、FRAからNetVault Backupメディア・マネージャへのバックアップは、このFRAに対するプライマリ・データベース・サーバーのバックアップにより作成されたバックアップ・セットへのアクセスを試行します。プライマリおよびスタンバイ・データベースはFRAを共有しないため、FRAからNetVault Backupメディア・マネージャへのバックアップは失敗します。RMANは、FRAからNetVault Backupメディア・マネージャへのバックアップを実行しているスタンバイ・データベース・サーバーからアクセスできないプライマリ・データベース・サーバーで、バックアップ・セットのアクセスを試行します。

したがって、Oracle 10.2.x Data Guard環境について、FRAへのバックアップはプライマリ・データベース・サーバーとスタンバイ・データベース・サーバーのいずれかで実行し、両方では実行しないことを推奨します。

Oracle 11.x Data Guard環境では、Oracleパラメータdb_unique_nameにより、リカバリ・カタログで元のバックアップをFRAに対して区別できるようになります。FRAからNetVault Backupメディア・マネージャへのバックアップを選択すると、RMANは、FRAからNetVault Backupメディア・マネージャへのバックアップを実行するデータベース・サーバーのFRAで、バックアップ・セットをバックアップします。

NetVault Backupメディア・マネージャへのバックアップについて詳しくは、「バックアップ・オプションの設定」を参照してください。このオプションついて詳しくは、「Flash Recovery Area(FRA)バックアップ」を参照してください。

スタンバイのみからのバックアップ

Oracle 11.xをはじめ、データファイル、アーカイブREDOログ・ファイル、制御ファイル、SPFILEのバックアップは、プライマリとスタンバイ・データベース・サーバー間で互換性があります。これは、すべてのバックアップをスタンバイ・データベース・サーバーの1つから実行できることを示します。このような計画では、プライマリ・データベース・サーバー、およびバックアップを実行するスタンバイ・データベース・サーバーのうち少なくとも1つにPlug‑in for Oracleをインストールします。リストアのターゲットになっている場合、プライマリ・データベース・サーバーに本プラグインをインストールすることが要件となります。たとえば、スタンバイ・データベース・サーバーのバックアップを使用してプライマリ・データベース・サーバーをリカバリする場合、プライマリ・データベース・サーバーに本プラグインをインストールする必要があります。

システム構築

Oracle Data Guard環境でのPlug‑in for Oracleのサポートは、物理スタンバイ・データベースに対して制約があります。ロジカルおよびスナップショットのスタンバイ・データベースはサポートされません。物理スタンバイ・データベースは、プロダクション・データベースのコピーで、トランザクションの整合性が保たれています。スタンバイ・データベースのすべてのリファレンスは、物理スタンバイ・データベース参照します。

本プラグインは、Data Guardシステム構築の以下のタイプをサポートしています。

シングル・インスタンス

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シングル・インスタンス

マルチ・インスタンスRAC

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シングル・インスタンス

マルチ・インスタンスRAC

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マルチ・インスタンスRAC

Data Guard環境で本プラグインをシステム構築することは、プライマリ・データベース・サーバーと、選択したバックアップ計画に基づいたスタンバイ・データベース・サーバーのうち少なくとも1つに、本プラグインをインストールする必要があります。バックアップ計画の選択について詳しくは、「配備計画の定義」を参照してください。

シングル・インスタンスData Guardのシステム構築に対するシングル・インスタンス

シングル・インスタンスData Guardのシステム構築に対するシングル・インスタンスでは、プライマリ・データベース・サーバー、およびスタンバイ・データベース・サーバーのうち少なくとも1つに本プラグインがインストールされています。

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