このセクションでは、サーバー・マシンとクライアント・マシンで実行される、さまざまなNetVaultプロセスの機能を簡単に説明します。NetVaultには、以下のプロセスが含まれます。
nvpmgrは、すべてのNetVaultサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。このプロセスは、他のすべての NetVault プロセスを管理します。nvpmgr は、一時的に起動されるプロセスの作成および削除を行います。プロセス・マネージャでは、プロセス・テーブルとトレース・バッファの共有メモリ領域の割り当ても管理されます。プロセス・マネージャには、静的プロセスIDが割り当てられますが、このプロセスは、さまざまなレベルのシステム・リソースを必要とするため、動的プロセスとみなされます。
nvcmgrは、プロセス間メッセージング・システムをサポートします。このプロセスは、すべてのNetVaultサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。UNIXおよびLinux OSにおいて、コミュニケーション・マネージャはプロセスとして動作します。Windowsでのこのプロセスは、nvpmgrプロセス内のスレッドとして動作します。nvcmgrでは、ローカル・マシン上の各種NetVaultプロセス間の通信が処理されます。
nvnmgrは、プロセス間メッセージング・システムをサポートします。このプロセスは、すべてのNetVaultサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。UNIXおよびLinux OSにおいて、ネットワーク・マネージャはプロセスとして動作します。Windowsでのこのプロセスは、nvpmgrプロセス内のスレッドとして動作します。nvnmgrでは、プロセス間メッセージがリモート・クライアントに転送されます。またネットワーク・マネージャは、クライアントのステータスの判別に役立つ使用可否確認メッセージのブロードキャストも行います。
nvmedmgrは、NetVaultサーバーで実行されます。
nvschedは、NetVaultサーバーで実行されます。ジョブ・スケジュールとキューを管理します。Schedulerデータベースの管理も行います。スケジュール・マネージャは、ジョブ・インスタンスを開始するためにジョブ・マネージャを開始し、繰り返しジョブの次のインスタンスをスケジュールします。ジョブ・マネージャはそのジョブを実行します。このプロセスは[ジョブ・ステータス]ページを更新し、レポート・ユーティリティにジョブ・スケジュール・データを提供することも行います。
nvlogdaemonは、NetVaultサーバーで実行されます。このプロセスは、NetVaultサービスと一緒に開始されます。
ログ・デーモンは、さまざまなNetVaultプロセスが生成したログ・メッセージを管理し、これらのメッセージをNetVaultデータベースに書き込みます。ログ・メッセージには、問題の診断およびトラブルシューティングに使用できる情報が含まれています。また、ログ・デーモンは定期的にディスク領域の確認を実行し、使用量が「警告」または「重大」のしきい値に到達した場合にアラート・メッセージを出します。これらのチェックは、NetVaultホーム、Database、Logs、およびReportsディレクトリに適用されます。
nvavpは、NetVaultサーバーで実行されます。このプロセスの役割は、ユーザー活動の追跡および制御を行うことです。nvavpでは、ユーザーの要求が検証され、その許可および拒否が当該ユーザーに割り当てられた権限に応じて判断されます。
nvstatsmngrは、すべてのNetVaultサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。ドライブ統計、イベント履歴、メディア要求、レポーティング・ユーティリティのサーバー容量と転送情報を収集します。
nvrepdbmngrは、NetVaultサーバーで実行されます。このプロセスにより、レポート・データベースを管理します。
レポート・データベース・マネージャは、定期的に統計マネージャをポーリングし、収集データを取得し、データをレポート・データベースに書き込みます。nvrepdbmngでは、レポート・データベースの情報がNVBUレポーティング・ユーティリティに伝送され、レポート・データベースの定期削除も実行されます。
nvwsrequesthandlerは、NetVaultサーバーで実行されます。このプロセスは、WebUIが使用するWebサービスを実行します。
nvconsolesvcは、すべてのNetVaultサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。NetVaultは、このプロセスを使用して、リモート・クライアント・マシンの設定プロパティを取得または設定します。
nvdeploymentmgrは、NetVaultサーバーで実行されます。このプロセスではプッシュ・インストール・タスクが管理されます。
プッシュ・インストール手法を使用すると、次のタスクを実行できます。
• |
NetVaultクライアント・ソフトウェアを同時に複数のマシンにインストールおよびアップグレードする |
• |
NetVaultプラグインを同時に複数のマシンにインストールおよびアップグレードする |
• |
新しいクライアントをNetVaultサーバーに追加する |
このプロセスでは、すべての展開関連の情報がnetvault_machinesデータベースに保存されます。展開マネージャでは、1つまたは複数の展開ワーカー・プロセス(nvdeploymentwkr)が作成されて、リモート・マシンのインストール・プロセスが管理されます。
nvdevmgrは、ローカルに接続されたデバイスが存在するNetVaultサーバーおよびクライアント上で動作します。このプロセスでは、メディアの読み出しや書き込みが実行されて、メディアのロードおよびアンロードが処理されます。NetVaultは、設定されたドライブごとにデバイス・マネージャ・プロセスのインスタンスを作成します。SAN環境では、デバイスを共有するNetVaultクライアントごとにインスタンスが実行されます。
プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)
nvndmpdevmgrは、NetVaultサーバーで実行されます。このプロセスでは、NDMPファイラー接続デバイスのメディアの読み出しや書き込みが実行され、メディアのロードおよびアンロードが行われます。NetVaultは、設定されたドライブごとにNDMPデバイス・マネージャ・プロセスのインスタンスを作成します。
プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)
nvchgmgrは、ロボット・アーム・チェンジャを制御します。このプロセスは、ロボット・アーム・チェンジャが接続されているNetVaultサーバーおよびクライアントで実行されます。NetVaultは、アーム・チェンジャごとに1つのインスタンスを作成します。
プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)
nvchgmgrは、NetVaultサーバーで実行されます。このプロセスでは、NDMPベースのファイラーに接続されているデバイスの、ロボット・アーム・チェンジャが制御されます。NetVaultは、アーム・チェンジャごとに1つのインスタンスを作成します。
プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)
nvrascontrollerでは、ディスク・ベースのストレージ・デバイスが管理されます。このプロセスは、NetVaultサーバー上で実行されます。NetVaultは、設定されたデバイスごとにRASデバイス・コントローラ・プロセスのインスタンスを作成します。
プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)
nvjobmgrはNetVaultサーバーで実行され、ジョブの実行を管理します。
スケジュール・マネージャによって、ジョブ・マネージャが起動されます。ジョブが完了するまで、ジョブごとにジョブ・マネージャの単一インスタンスが実行されます。ジョブ・マネージャは、ジョブの実行ステータスおよび終了ステータスの変更をレポートします。このプロセスはデータ・プラグインと連携し、NetVaultサーバーから必要な情報を取得します。また、メディア・マネージャ・プロセスにドライブおよびメディア要求を送信します。
nvduplicateはバックアップの複製を実行します。このプロセスは、複製フェーズを実行したNetVaultマシン上で動作します。
nvverifyはバックアップ検証を実行します。このプロセスは、メディアに書き込まれたストリーム長を検証し、バックアップ中にどのブロックもドロップされなかったことを確認します。nvverifyは、検証フェーズを実行したNetVaultマシン上で動作します。
nvplgscriptは、ジョブのプレ・スクリプトとポスト・スクリプトを実行します。このプロセスは、ジョブのプレ・スクリプトとポスト・スクリプトの実行オプションを選択したときのターゲット・クライアントで実行されます。
nvwsworkerは、Webサービス・ワーカー・プロセスです。nvwsrequesthandlerプロセスが、このワーカー・プロセスを開始します。これらのプロセス・チームは、パフォーマンスの向上に用いられます。WebUIに大量のコンテンツ・サービスが提供される場合は、NetVaultサーバーで10以上のプロセスを実行できます。これらのプロセスは、コンテンツの提供後も短時間動作を継続します。
ユーザー定義スクリプトで使用できる、NetVault の環境変数の一覧を以下に示します。
NetVault ユーザー名を指定します。指定したアカウントにCLIユーティリティを使用する権限が必要です。 NETVAULTCLIACCOUNT=<ユーザー・アカウント名> | |
NetVault ユーザーアカウントのパスワードを指定します。 NETVAULTCLIPASSWORD=<パスワード> | |
NetVaultのインストール・ディレクトリを返します。 | |
NV_JOBCLIENT=<NetVaultクライアントの名前> | |
NV_JOBID=<ジョブID> | |
NV_JOBTITLE=<ジョブ・タイトル> | |
ジョブが警告とともに完了した場合はTRUEを返し、それ以外の場合はFALSEを返します。 この変数は、ポスト・スクリプトでのみ使用できます。この変数は、現在メール・スクリプトが使用していますが、汎用的に使用できます。 バックアップが警告を表示して終了した場合、NV_STATUS変数はSUCCEEDEDを返し、NV_JOB_WARNINGS変数はTRUEを返します。 | |
NetVaultサーバー名を指定します。 NV_SERVERNAME=<NetVaultサーバーの名前> | |
NV_SESSIONID=<セッションID> | |
ジョブの終了ステータスを返します。SUCCEEDEDまたはFAILEDのいずれかを返します。 この変数は、ポスト・スクリプトでのみ使用できます。戻り値がローカライズされることはありません。値は英語でSUCCEEDEDまたはFAILEDです。 | |
© 2024 Quest Software Inc. ALL RIGHTS RESERVED. Terms of Use Privacy Cookie Preference Center