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NetVault Plug-in for Exchange 11.3 - ユーザー・ガイド

NetVault Backup Plug-in for Exchange - はじめに Exchangeデータ保護戦略の定義 Exchange Serverシステム構築計画 プラグインのインストールと削除 プラグインの設定 データのバックアップ データのリストア
リストアとリカバリの概要 プラグインを使用したデータのリストア 高度なリストア手順の使用
トラブルシューティング

Exchange Serverのディザスタ・リカバリ実行

このトピックでは、Plug‑in for Exchangeで実行したバックアップを利用したExchangeシステムのリカバリ方法の概要を説明します。この手順は、Exchange Serverが破損した場合や使用できない場合に、Exchange Serverを再構築するときに使用できます。Exchange Serverを再構築する場合、障害回復モードActive Directoryサービスが利用可能である必要があります。

実行されたリストア・シーケンスは、障害が起こる前の最新の時点までExchange Serverを戻す必要があります。このシーケンスには、実行するExchange Serverバックアップ/リカバリ戦略により、フル・バックアップ、フル・バックアップ+差分バックアップ、またはフル+増分バックアップのリストアを含むことができます。ただし、このタイプのリカバリを正しく実行するために、QuestではExchangeのバージョンごとにMicrosoftのドキュメントを参照し、詳しい使用方法を確認するよう強くお勧めします。詳しくは、以下を参照してください。

Exchange 2007、 損失した Exchange Server を回復する方法:http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb123496.aspx
Exchange 2016、Exchange Server を回復するまたはデータベース可用性グループのメンバー サーバーを回復させる:http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd876880.aspxおよびhttp://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd638206.aspx

リストアを実行するには、以下の手順に従います。

代替Exchange Serverへのリカバリ

Plug‑in for Exchangeを使用すると、あるExchange Serverでバックアップしたストレージ・グループを、セカンダリのExchange Serverにリストアすることもできます。このオプションは、ストレージ・グループ/メールボックス・データベースの内容を確認するためリカバリする必要があるが、イニシャルのExchange Serverには触れずにそのまま稼働させておきたい場合などに有効です。さらに、セカンダリExchange Serverへのリストアは、実行中のExchange Serverを阻害することなく、バックアップ済みのデータの整合性をテストしたい場合によい方法と言えます。このトピックでは、フル、増分および差分バックアップ・タイプのセカンダリExchange Serverへのリストア方法について説明します。

このタイプのリストアを実行する前に、リストア済みExchange Serverデータ用の新しい対象として稼働するマシンで以下のアクションを実行する必要があります。

新しいターゲット・サーバーでExchangeがクリーン・インストールされている:Questは、この手順を既存のExchange Serverではなく、新規にインストールされたExchange Serverで実行することをお勧めします。
ターゲット・サーバーが異なるネットワーク・ドメインに確立されている(ESEベース・バックアップのみ):この操作を機能させるため、この操作用のターゲット・マシンが、元のExchange Serverが存在するドメインとは必ず異なる場所に存在する必要があります。もしこれらふたつのマシンが同じドメインに構成されている場合、NetVault Backupは常に元のExchange Serverに選択されたデータをリカバリしようとします。VSSベースのバックアップでは同じネットワーク・ドメインのターゲット・サーバーにリストアすることが可能です。
ESEベースのバックアップ(Exchange 2007のみに適用):特定のストレージ・グループのリストアを実行する前に、対象となるマシンは元のマシンに表示されているとおりのストレージ・グループ構造(名前およびディレクトリ・パス)をミラーリングするよう設定されている必要があります。たとえば、ストレージ・グループに5つの個別メールボックス・データベースが含まれ、もともとC:\パーティションのルートに存在していたとします。この場合、ストレージ・グループはターゲット・マシンに同じ名前で確立され、5つのメールボックス・データベースはすべてオリジナルと同一の名前を付けて含まれ、さらにストレージ・グループはC:\パーティションのルートに存在する必要があります。
VSSベースのバックアップ(Exchange 2010以降に必須):対象のストレージ・グループ/メールボックス・データベース名、データベース名、データベース・ファイル名、およびデータベース・ファイル・パスまたはディレクトリが、元のストレージ・グループ/メールボックス・データベースと一致せず、異なっている必要があります。
重要: Exchange管理コンソールを使用して対象のExchange Serverにターゲット・データベースを作成する場合、[データベースのマウント]オプションを選択しないでください。このオプションを選択すると、Exchangeはデータベース・トランザクション・ログの初期セットを生成します。これらのログがリストア・ジョブに干渉して、ジョブが失敗する可能性があります。データベースのマウント・オプションを選択しなければ、ExchangeはデータベースをExchange Serverに追加し、データベースの空のディレクトリを作成します。リストア・ジョブはジョブの完了時にこのディレクトリに書き込みを行います。
NetVault BackupおよびPlug‑in for Exchangeが両方のマシンにインストールされている必要がある:この操作を機能させるには、元のExchange Serverと新規対象として設定したマシンの両方にNetVault Backupとプラグインがインストールされている必要があります。
両方のマシンがNetVault Backupサーバーにクライアントとして追加される必要がある:NetVault Backupサーバーの[クライアント管理]ページで、両方のマシンがNetVault Backupクライアントとして正常に追加されている必要があります。NetVault Backupサーバーへのクライアントの追加について詳しくは、『Quest NetVault Backupアドミニストレーターズ・ガイド』を参照してください。

リストアを実行するには、以下の手順に従います。

a
[セレクション・セット作成]ページで、元のデータベースを選択します。
b
[アクション]リストから、[名前変更]を選択します。
c
[名前変更/再配置]ダイアログ・ボックスの[名前変更]ボックスに新規のターゲット・メールボックス・データベースの名前を入力して、[OK]をクリックします。
[リストアおよびリカバリ・オプション]タブで、[データベースに「このデータベースはリストアで上書きできます」フラグを設定(オリジナル・データベースへのESEリストアには不要)]を選択します。
利用可能であれば、[リストアとリカバリのオプション]タブでその他のオプションを変更します。
[セキュリティ]タブをクリックし、適切な[認証詳細]フィールドを入力します。
[Exchange管理者のユーザー名]:このフィールドにはデフォルトで、対象となる元のExchange Serverのバックアップに使用された管理者レベル・アカウントが表示されます。この値は必要に応じて変更することができますが、指定されたアカウントはリストアの対象として稼働するマシンについて適切なバックアップ/リストア権限を持つ必要があります。
[パスワード]:上記のフィールドに指定したユーザー名に対応するパスワードを入力します。
[Windowsドメイン]:異なるExchange Serverへのリカバリには必要ではないので、このフィールドをブランクのままにしても構いません。
デフォルト設定を使用しない場合は、[ジョブ名]に、ジョブの名前を指定します。
[クライアント指定]リストで、ターゲット・データベースが作成されたExchange Serverを選択します。
[保存]または[保存 & 実行]の、どちらか適切な方をクリックします。
[ジョブ・ステータス]ページで進捗状況を監視したり、[ログ参照]ページでログを表示したりできます。詳しくは、『Quest NetVault Backupアドミニストレーターズ・ガイド』を参照してください。
a
Exchange 管理シェルを開きます。
Get-Mailbox -Database <ソース・データベース> |where {$_.ObjectClass
| Move-Mailbox -ConfigurationOnly -TargetDatabase <ターゲット・データベース>
Get-Mailbox -Database <ソース・データベース> |where {$_.ObjectClass
| Set-Mailbox -Database <ターゲット・データベース>
<ソース・データベース>はリストア元のデータベースの名前、<ターゲット・データベース>はリストア先のデータベースの名前です。

トラブルシューティング

VSS関連問題の診断と解決

VSSバックアップ・ジョブが実行されると、プラグインはひとつまたは複数のシャドウ・コピー(スナップショット)を生成する場合があります。ジョブの完了後、プラグインはVSSサブシステムに、そのシャドウ・コピーを削除してもかまわない旨を示す通知を送信します。また、VSSジョブが何らかの理由でキャンセルされ、プラグインがイベントを検出すると、プラグインは同じタイプの通知を送信します。ただし、シャドウ・コピーが正しく削除されない場合があり、これはVSSが誤って古いシャドウ・コピーを保存したことを意味します。

プラグインがVSSシャドウ・コピーを正しく作成できない、またはバックアップ・ジョブがスナップショット取得または管理処理中に失敗した場合、古いシャドウ・コピーがVSSサブシステムの妨げとなっている可能性があります。

NetVault Backupログや個別のジョブ・ログのほかに、バックアップおよびリストア・ジョブにおけるVSS関連問題の診断を迅速に処理するため、以下のリソースが用意されています。

Windowsアプリケーション ログ:VSS Writersは、NetVault Backupログに記録されていないエラー・ログをこのログに詳細に記録します。詳しくは、http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ms157312.aspxの「Windows アプリケーション ログ」を参照してください。
VssadminとDiskShadow:Vssadminを利用して、Writers/Providerとそのステータスを含む検証をすることが可能です。これにより、VSS Writersが依存するプラグインが有効で使用可能であることを確認します。またそれらにエラーが発生していないか確認することができます。新規ユーティリティのDiskShadowも有益な情報を提供します。詳しくは、http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/bb491031.aspxおよびhttp://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc772172(v=WS.10).aspxを参照してください。
コマンド・プロンプトでvssadminまたはdiskshadowと入力して、追加情報を取得することも可能です。

Questは、VssadminおよびDiskShadowユーティリティを使用して、VSSサブシステムの管理、および古いシャドウ・コピーの削除などの特定の問題に対処することをお勧めします。これらのユーティリティを使用すると、VSSごとに格納されているシャドウ・コピーのリスト、シャドウ・コピーの削除、およびシャドウ・コピーのストレージに使用する特定ボリュームに割り当てる容量を管理することができます。

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