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NetVault 11.4.5 - 管理ガイド

前書き はじめに クライアントの設定
NetVault Backupクライアントについて WebUIからのソフトウェアのインストール(プッシュ・インストール) クライアントの追加 クライアントの管理 クライアント・グループの管理
ストレージ・デバイスの設定 データのバックアップ ポリシーの管理 データのリストア ジョブの管理 ログの監視 ストレージ・デバイスの管理
デバイス・アクティビティの監視 テーブル・ビューでのディスク・ベースのストレージ・デバイスの管理 ツリー・ビューでのディスク・ベースのストレージ・デバイスの管理 テーブル・ビューでのテープ・ライブラリの管理 ツリー・ビューでのテープ・ライブラリの管理 テーブル・ビューでのテープ・ドライブの管理 ツリー・ビューでのテープ・ドライブの管理 共有デバイスの追加
ストレージ・メディアの管理 ユーザー・アカウントの管理 イベントと設定通知の監視 NetVault Backupでのレポーティング クライアント・クラスタの使用 NetVault Backupのデフォルトの設定
デフォルトの設定について 暗号化の設定 プラグイン・オプションの設定 ポスト・スクリプトのデフォルトの設定 検証プラグインのデフォルトの設定 展開マネージャの設定 ジョブ・マネージャの設定 ログ・デーモンの設定 メディア・マネージャの設定 ネットワーク・マネージャの設定 プロセス・マネージャの設定 RASデバイスの設定 スケジュール・マネージャの設定 Webサービスの設定 オーディタ・デーモンの設定 ファイアウォールの設定 一般設定 セキュリティの設定 NetVault Timeの同期 一般通知方法のデフォルト設定 レポーティング・ユーティリティの設定 固有のVSSプロバイダを使用するNetVault Backup設定 Txtconfigを使用するデフォルトの設定
診断トレース 診断データの管理 deviceconfigユーティリティの使用 NetVault Backupプロセス 環境変数 NetVault Backupが使用するネットワーク・ポート トラブルシューティング

NetVault Backupプロセスについて

NetVault Backupには、サーバーおよびクライアント・マシン上で実行される複数の静的および動的プロセスが組み込まれています。

NetVault Backupサービスの動作中、静的プロセスはアクティブのまま維持されます。これらのプロセスには、固定された一桁のプロセスID番号が割り当てられ、一般的にその活動中は同じ量のシステム・リソースが割り当てられます。

動的プロセスは、NetVault Backupでの現在のアクティビティに基づいて開始および破棄されます。これらのプロセスには、不定なプロセスID番号が割り当てられ、その活動中に使用するシステム・リソースの量も異なります。

Windowsベースのマシンでは、タスク・マネージャからNetVault Backupプロセスを参照できます。LinuxおよびUNIXベースのプラットフォームでは、以下のコマンドを使ってこれらのプロセスを表示できます。

ps -ef | grep nv

プロセスの説明

このセクションでは、サーバー・マシンとクライアント・マシンで実行される、さまざまなNetVault Backupプロセスの機能を簡単に説明します。NetVault Backupには、以下のプロセスが含まれます。

nvpmgrは、すべてのNetVault Backupサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。このプロセスはその他のすべてのNetVault Backupプロセスの管理を行い、nvpmgrでは、一時的に起動されるプロセスの生成、削除が行われます。プロセス・マネージャでは、プロセス・テーブルとトレース・バッファの共有メモリ領域の割り当ても管理されます。プロセス・マネージャには、静的プロセスIDが割り当てられますが、このプロセスは、さまざまなレベルのシステム・リソースを必要とするため、動的プロセスとみなされます。

プロセス・タイプ:動的

プロセスID:1

nvcmgrは、プロセス間メッセージング・システムをサポートします。このプロセスは、すべてのNetVault Backupサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。UNIXおよびLinux OSにおいて、コミュニケーション・マネージャはプロセスとして動作します。Windowsでのこのプロセスは、nvpmgrプロセス内のスレッドとして動作します。nvcmgrでは、ローカル・マシン上の各種NetVault Backupプロセス間の通信が処理されます。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:2

nvnmgrは、プロセス間メッセージング・システムをサポートします。このプロセスは、すべてのNetVault Backupサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。UNIXおよびLinux OSにおいて、ネットワーク・マネージャはプロセスとして動作します。Windowsでのこのプロセスは、nvpmgrプロセス内のスレッドとして動作します。nvnmgrでは、プロセス間メッセージがリモート・クライアントに転送されます。またネットワーク・マネージャは、クライアントのステータスの判別に役立つ使用可否確認メッセージのブロードキャストも行います。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:3

nvmedmgrは、NetVault Backupサーバーで実行されます。

このプロセスは、メディアの内容やオンライン・バックアップ・セーブセットについての情報を含むMediaデータベースを管理します。また、メディア・マネージャは、デバイス設定の詳細情報を格納、管理します。バックアップ・デバイスの管理は、デバイス・マネージャ・プロセスを介して行われます。メディア・マネージャは、メディアをロードおよびアンロードするよう上位レベルの命令を出し、デバイス・マネージャ・プロセスがそれらの命令を実行します。メディア・マネージャは、ジョブ・マネージャによって開始されたメディア要求に基づいて、ジョブで使用するデバイスとメディアの選択を制御します。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:4

nvschedは、NetVault Backupサーバーで実行されます。ジョブ・スケジュールとキューを管理します。Schedulerデータベースの管理も行います。スケジュール・マネージャは、ジョブ・インスタンスを開始するためにジョブ・マネージャを開始し、繰り返しジョブの次のインスタンスをスケジュールします。ジョブ・マネージャはそのジョブを実行します。このプロセスは[ジョブ・ステータス]ページを更新し、レポート・ユーティリティにジョブ・スケジュール・データを提供することも行います。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:5

nvlogdaemonは、NetVault Backupサーバーで実行されます。このプロセスは、NetVault Backupサービスと一緒に開始されます。

ログ・デーモンは、さまざまなNetVault Backupプロセスが生成したログ・メッセージを管理し、これらのメッセージをNetVaultデータベースに書き込みます。ログ・メッセージには、問題の診断およびトラブルシューティングに使用できる情報が含まれています。また、ログ・デーモンは定期的にディスク領域の確認を実行し、使用量が「警告」または「重大」のしきい値に到達した場合にアラート・メッセージを出します。これらのチェックは、NetVault Backupホーム、Database、Logs、およびReportsディレクトリに適用されます。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:7

nvavpは、NetVault Backupサーバーで実行されます。このプロセスの役割は、ユーザー活動の追跡および制御を行うことです。nvavpでは、ユーザーの要求が検証され、その許可および拒否が当該ユーザーに割り当てられた権限に応じて判断されます。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:8

nvstatsmngrは、すべてのNetVault Backupサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。ドライブ統計、イベント履歴、メディア要求、レポーティング・ユーティリティのサーバー容量と転送情報を収集します。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:9

nvrepdbmngrは、NetVault Backupサーバーで実行されます。このプロセスにより、レポート・データベースを管理します。

レポート・データベース・マネージャは、定期的に統計マネージャをポーリングし、収集データを取得し、データをレポート・データベースに書き込みます。nvrepdbmngでは、レポート・データベースの情報がNVBUレポーティング・ユーティリティに伝送され、レポート・データベースの定期削除も実行されます。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:10

nvwsrequesthandlerは、NetVault Backupサーバーで実行されます。このプロセスは、WebUIが使用するWebサービスを実行します。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:14

nvconsolesvcは、すべてのNetVault Backupサーバーおよびクライアント・マシン上で動作します。NetVault Backupは、このプロセスを使用して、リモート・クライアント・マシンの設定プロパティを取得または設定します。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:15

nvdeploymentmgrは、NetVault Backupサーバーで実行されます。このプロセスではプッシュ・インストール・タスクが管理されます。

プッシュ・インストール手法を使用すると、次のタスクを実行できます。

このプロセスでは、すべての展開関連の情報がnetvault_machinesデータベースに保存されます。展開マネージャでは、1つまたは複数の展開ワーカー・プロセス(nvdeploymentwkr)が作成されて、リモート・マシンのインストール・プロセスが管理されます。

プロセス・タイプ:静的

プロセスID:17

nvdevmgrは、ローカルに接続されたデバイスが存在するNetVault Backupサーバーおよびクライアント上で動作します。このプロセスでは、メディアの読み出しや書き込みが実行されて、メディアのロードおよびアンロードが処理されます。NetVault Backupは、設定されたドライブごとにデバイス・マネージャ・プロセスのインスタンスを作成します。SAN環境では、デバイスを共有するNetVault Backupクライアントごとにインスタンスが実行されます。

プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)

プロセスID:変動

nvndmpdevmgrは、NetVault Backupサーバーで実行されます。このプロセスでは、NDMPファイラー接続デバイスのメディアの読み出しや書き込みが実行され、メディアのロードおよびアンロードが行われます。NetVault Backupは、設定されたドライブごとにNDMPデバイス・マネージャ・プロセスのインスタンスを作成します。

プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)

プロセスID:変動

nvchgmgrは、ロボット・アーム・チェンジャを制御します。このプロセスは、ロボット・アーム・チェンジャが接続されているNetVault Backupサーバーおよびクライアントで実行されます。NetVault Backupは、アーム・チェンジャごとに1つのインスタンスを作成します。

プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)

プロセスID:変動

nvchgmgrは、NetVault Backupサーバーで実行されます。このプロセスでは、NDMPベースのファイラーに接続されているデバイスの、ロボット・アーム・チェンジャが制御されます。NetVault Backupは、アーム・チェンジャごとに1つのインスタンスを作成します。

プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)

プロセスID:変動

nvrascontrollerでは、ディスク・ベースのストレージ・デバイスが管理されます。このプロセスは、NetVault Backupサーバー上で実行されます。NetVault Backupは、設定されたデバイスごとにRASデバイス・コントローラ・プロセスのインスタンスを作成します。

プロセス・タイプ:静的(デバイスが使用可能であるときに実行)

プロセスID:変動

nvjobmgrはNetVault Backupサーバーで実行され、ジョブの実行を管理します。

スケジュール・マネージャによって、ジョブ・マネージャが起動されます。ジョブが完了するまで、ジョブごとにジョブ・マネージャの単一インスタンスが実行されます。ジョブ・マネージャは、ジョブの実行ステータスおよび終了ステータスの変更をレポートします。このプロセスはデータ・プラグインと連携し、NetVault Backupサーバーから必要な情報を取得します。また、メディア・マネージャ・プロセスにドライブおよびメディア要求を送信します。

プロセス・タイプ:動的

プロセスID:変動

nvduplicateはバックアップの複製を実行します。このプロセスは、複製フェーズを実行したNetVault Backupマシン上で動作します。

プロセス・タイプ:動的

プロセスID:なし

nvverifyはバックアップ検証を実行します。このプロセスは、メディアに書き込まれたストリーム長を検証し、バックアップ中にどのブロックもドロップされなかったことを確認します。nvverifyは、検証フェーズを実行したNetVault Backupマシン上で動作します。

プロセス・タイプ:動的

プロセスID:なし

nvplgscriptは、ジョブのプレ・スクリプトとポスト・スクリプトを実行します。このプロセスは、ジョブのプレ・スクリプトとポスト・スクリプトの実行オプションを選択したときのターゲット・クライアントで実行されます。

プロセス・タイプ:動的

プロセスID:なし

nvwsworkerは、Webサービス・ワーカー・プロセスです。nvwsrequesthandlerプロセスが、このワーカー・プロセスを開始します。これらのプロセス・チームは、パフォーマンスの向上に用いられます。WebUIに大量のコンテンツ・サービスが提供される場合は、NetVault Backupサーバーで10以上のプロセスを実行できます。これらのプロセスは、コンテンツの提供後も短時間動作を継続します。

プロセス・タイプ:動的

プロセスID:なし

 

環境変数

NetVault Backupの環境変数

ユーザー定義スクリプトで使用できる、NetVault Backupの環境変数の一覧を以下に示します。

表145. 環境変数

NETVAULTCLIACCOUNT

NetVault Backupユーザー名を指定します。指定したアカウントにCLIユーティリティを使用する権限が必要です。

NETVAULTCLIACCOUNT=<ユーザー・アカウント名>

CLIユーティリティにアクセスするために、この変数はスクリプトに含める必要があります。

NETVAULTCLIPASSWORD

NetVault Backupユーザー・アカウントのパスワードを指定します。

NETVAULTCLIPASSWORD=<パスワード>

ユーザー・アカウントのパスワードを指定するには、スクリプトにこの変数を指定する必要があります。

NV_HOME

NetVault Backupのインストール・ディレクトリを返します。

NV_JOBCLIENT

ジョブのターゲット・クライアントを指定します。

NV_JOBCLIENT=<NetVault Backupクライアントの名前>

NV_JOBID

ジョブID番号を指定します。

NV_JOBID=<ジョブID>

NV_JOBTITLE

ジョブの名前を指定します。

NV_JOBTITLE=<ジョブ・タイトル>

NV_JOB_WARNINGS

ジョブが警告とともに完了した場合はTRUEを返し、それ以外の場合はFALSEを返します。

この変数は、ポスト・スクリプトでのみ使用できます。この変数は、現在メール・スクリプトが使用していますが、汎用的に使用できます。

バックアップが警告を表示して終了した場合NV_STATUS変数はSUCCEEDEDを返しNV_JOB_WARNINGS変数はTRUEを返します。

このスクリプトの戻り値がローカライズされることはありません。戻り値は英語でTRUEまたはFALSEです。

NV_OUTPUT_FILE

レポート用にユーザー定義出力ファイルを返します

NV_SERVERNAME

NetVault Backupサーバー名を指定します。

NV_SERVERNAME=<NetVault Backupサーバーの名前>

NV_SESSIONID

ジョブのセッションIDを指定します。

NV_SESSIONID=<セッションID>

NV_STATUS

ジョブの終了ステータスを返します。SUCCEEDEDまたはFAILEDのいずれかを返します。

この変数は、ポスト・スクリプトでのみ使用できます。戻り値がローカライズされることはありません。値は英語でSUCCEEDEDまたはFAILEDです。

NV_USER_ARG

プレスクリプトまたはポストスクリプトで渡されるユーザー定義引数を指定します。

 

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