概要
この章では、SharePlexのインストール後、初めてSharePlexをインストールまたは実行する際に発生する可能性のある一般的な問題について説明します。
場合によっては、本書の特定の手順に優先する、または手順を補足する特別なインストール手順があります。更にこのバージョンには、インストール中またはインストール後に注意すべき既知の問題が存在する可能性があります。インストールプロセスを開始する前に、インストールするバージョンのSharePlexのリリースノートをお読みください。
このセクションは、SharePlexがシステムにインストールされたときにデータベース・セットアップ・ユーティリティを使用して作成されたSharePlexデータベースのアカウントと接続情報に関連する問題を診断するのに役立ちます。
注意: データベースの設定の詳細については、『SharePlexリファレンスガイド』の「データベース・セットアップ・ユーティリティ」を参照してください。
発生している問題がこのドキュメントに記載されていない場合は、SharePlexのナレッジベースを検索してください
ナレッジベースには、フィルタリングオプションや、SharePlexの使用とトラブルシューティングに役立つその他のリソースへのリンクが含まれます。
問題点 | 説明 | ソリューション |
---|---|---|
ORACLE_SIDおよび/またはORACLE_HOMEが正しくない | SharePlexがOracleとやりとりできない場合は、間違ったORACLE_SIDおよび/またはORACLE_HOMEを使用している可能性があります。 |
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データベース権限の不足 | データベース・セットアップ・ユーティリティが失敗する場合、実行したユーザが適切な権限を持っていない可能性があります。 | |
ORACLE_SIDエントリとしてのアスタリスク | oratabファイルでは、ORACLE_SIDの値の代わりに*(アスタリスク)記号が使用されている場合があります。 | oratabファイルに有効なORACLE_SIDがあることを確認してから、データベースセットアップを再実行してください。 |
複数のoratabファイル(Sun Solaris) |
Solarisシステムでは、oratabファイルは通常/var/opt/oracleディレクトリにありますが、他のプラットフォームではoratabファイルが/etc ディレクトリに格納されているため、/etcディレクトリに2つ目のoratabが存在する場合があります。 |
2つ目のoratabファイルを移動、名前の変更、または削除してから、データベースセットアップを再度実行してみてください。 |
Oracleが実行されていない |
データベース・セットアップ・ユーティリティを実行している間、Oracleが実行されており、インスタンスが開いている必要があります。このユーティリティはOracleにアクセスし、 SharePlexをユーザとして確立し、その内部テーブルをインストールします。 |
Oracleを起動し、インスタンスを開きます。 |
sp_copが実行中 | データベース・セットアップ・ユーティリティの実行中は、SharePlex sp_copプロセスを実行することができません。 | 実行中の場合は、sp_ctrlのshutdownコマンドを使用してシャットダウンします。SharePlex製品ディレクトリのbinサブディレクトリからsp_ctrlを実行します。 |
Oracleライブラリの場所が正しくない |
UnixおよびLinuxシステムでは、SharePlexはOracleライブラリが$ORACLE_HOME/libまたは$ORACLE_HOME/lib32ディレクトリにあることを想定しています。環境によっては、Oracleライブラリの名前がSharePlexが想定しているものと異なっていたり、想定とは異なる場所にインストールされていたりします(その両方の場合もあります)。このような場合に、データベース・セットアップ・ユーティリティを実行しようとすると、エラーメッセージが表示されます。 |
Oracleから適切なライブラリをインストールし、SharePlexを再起動します(停止している場合)。SharePlexはそれ以降、正しいライブラリにリンクします。 |
ld.so.1: sqlplus: fatal: libsunmath.so.1: can't open file: errno=2” error | UnixおよびLinuxシステムでは、このエラーは、リンクが適切な場所に存在するにもかかわらず、SharePlexがlibsunmathライブラリおよびlibshareplexライブラリを見つけられないことを示します。 |
以下のいずれかの方法により解決できます。
|
間違ったユーザID |
UnixおよびLinuxシステムでデータベースセットアップを実行するには、Oracleソフトウェアのset-user-idが-rwsr-s--xである必要があります。この権限により、Oracle以外のユーザがSQL*Plusにログインできるようになります。 |
set-user-idに正しい値を設定します。 |
SharePlexをソースまたはターゲットデータベースに接続できない場合は、showオプションを指定してconnectionコマンドを使用することで、そのデータベースに使用されているログイン資格情報を表示できます。例:
sp_ctrl> connection o.mydb show
SharePlexの変数ディレクトリのdataサブディレクトリにあるconnections.yamlファイルで接続設定を確認することもできます。このファイルに設定がない場合は、SharePlexのデータベースセットアップ手順がこのデータベースで実行されていないことを意味します。
適切なデータベースセットアップの手順については、『SharePlexリファレンスガイドSharePlex Utilities
connectionコマンドを使用して接続プロパティを更新できます。詳細については、『SharePlexリファレンスガイド』を参照してください。
SharePlex Oracleユーザには、無制限の権限を持つDBAロールが必要です。SharePlexユーザは、デフォルトでOracleから割り当てられた無制限のリソースの権限がプロファイルにある前提で、デフォルトのOracleプロファイルを使用して作成されます。SharePlexがOracleと連携できない場合は、デフォルトが変更されていないか確認してください。変更されている場合は、すべての定義に対して無制限の権限を持つDBAロールをSharePlexに割り当てます。
SharePlexがプロセスが、クラスタ化環境(パッケージ名がローカルシステム名よりも優先される)で名前検索を実行し、適切にマイグレーションを行うには、SP_SYS_HOST_NAMEパラメーターが正しいパッケージ名に設定されている必要があります。さらに、このパラメーターで設定するホスト名は、クラスタのすべてのメンバーで同じでなければなりません。これは、このホスト名をソケットにバインドし、/etc/hostsファイルまたはネームサーバがパラメーターの値を正しいIPアドレスに正しくマッピングできるようにするためです。
sp_copプログラムは、クラスタ管理ソフトウェアからのみ起動する必要があります。
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