sp_qstatmonスクリプトは、captureキューとpostキューのメッセージバックログの状態を監視します。キュー内のメッセージ数が定義されたしきい値(制限値)を超えた場合に警告を発し、データ、システム、またはネットワークに問題が発生する可能性があることを示すようにスクリプトを設定できます。これにより、キューがファイルシステムで割り当てられた容量を超える前に、問題を修正する時間を得ることができます。
キューの各分析の後、sp_qstatmonスクリプトは、captureキューの場合はcapstat.logファイルに、postキューの場合はpoststat.logファイルに、また、このオプションが有効になっている場合はEメールメッセージに、それぞれ通知を出力します。
スクリプトを実行する前に以下のタスクを実行します。
このスクリプトを使用する前に、「監視スクリプトを使用するための要件ページを参照してください。
注意: このスクリプトはkshシェルで実行する必要があります。
このスクリプトは、SharePlexの製品ディレクトリのutilサブディレクトリにいくつかの一時ファイルを作成します。sp_qstatmonモジュールに、そのディレクトリへの書き込み権限を割り当てます。
sp_qstatmonをEメール通知付きで実行するには、まずスクリプトでEメールアドレスを定義する必要があります。通知メッセージは、スクリプトでコード化されたすべてのアドレスに送信されます。Eメール通知が有効になっていない限り、sp_qstatmonはエラーを単にログファイルに記録します。
以下の手順を使用して、必要な数のアドレスを指定できます。
MailUserName=変数の後にアドレス文字列を追加します。Eメールまたはポケットベルの完全なアドレスを使用してください。次の例のように、複数のエントリをコンマで区切ります。
scott@company.com, 12345678910@pageservice.com
app-modulesからではなく、SharePlexの製品ディレクトリのutilディレクトリからスクリプトを実行します。utilディレクトリから実行すると、スクリプト自体を実行する前に、まず正しい環境をセットアップするユーティリティを実行するソフトリンクが作成されます。
構文:
nohup sp_qstatmon -v path -t n -p port_number [-c integer ] [-d integer ] [-m] > /dev/null &
表11: 必要な引数
引数 | 説明 |
---|---|
nohup sp_qstatmon | ユーザがログアウトした後もバックグラウンドで実行を継続するようにスクリプトに指示します。これにより継続的な監視が確実に実行されます。sp_qstatmonコンポーネントがスクリプトを実行します。 |
-v path | 監視するsp_copのインスタンス用にSharePlex変数データディレクトリへのパスを設定します。この変数がないとsp_qstatmonは失敗し、有効なパスを要求するエラーメッセージが表示されます。 |
-t n | スキャン間隔を秒単位で設定します。この値は任意の正の整数です。 |
-p port | 監視対象のsp_copのインスタンスのポート番号を設定します。それぞれにsp_qstatmonを実行し、この引数に異なる値を指定することで、SharePlexの異なるインスタンスを監視することができます。 |
& | バックグラウンドでスクリプトを実行します。 |
表12: オプションの引数
引数 | 説明 |
---|---|
/dev/null | 通知出力をローカルシステム上の/dev/nullデバイスにリダイレクトし、監視プロセスがバックグラウンドで続行されて、出力が生成されるようにします。出力を画面に表示するには、この引数を省略します。 |
-c integer | スクリプトが警告メッセージを発行するcaptureキューのメッセージ数を設定します。この値は任意の正の整数です。このパラメーターがない場合、sp_qstatmonのデフォルトは100個のメッセージです。 |
-d integer | スクリプトが警告メッセージを発行するpostキューのメッセージ数を設定します。この値は任意の正の整数です。このパラメーターがない場合、sp_qstatmonのデフォルトは100個のメッセージです。 |
-m | e-mail/pagingオプションを有効にします。このパラメーターがないと、sp_qstatmonはエラーを単にログファイルに記録します。 |
SharePlexは、SharePlexのレプリケーションでサポートされるすべてのUnixおよびLinuxプラットフォームでSNMP(Simple Network Management Protocol)エージェントをサポートします。
注意: SharePlexは、SNMPのエージェントのみをサポートします。SNMPトラップのみを送信し、トラップを傍受するためのSNMPシグナルデーモン(SNMPマネージャ)はSharePlex ありません。SNMP信号を管理するネットワーク管理ステーション(NMS)がある場合のみ、SharePlexのSNMP機能を使用してください。SharePlex SNMPエージェントはsnmptrapという名前で、SharePlexと共にSharePlexの製品ディレクトリのbinサブディレクトリにインストールされます。このプログラムは実行しないでください。
SharePlexのレプリケーションのSNMPによる監視を有効にするには、SP_SLG_SNMP_ACTIVEパラメーターを1に設定します。デフォルトでは、このパラメーターは0(無効)に設定されています。
以下のパラメーターは、NMSと通信するようにSNMPエージェントを設定します。SP_SLG_SNMP_ACTIVEパラメーターが有効になっている場合、各パラメーターには値が必要です。
パラメーター | 値 |
---|---|
SP_SLG_SNMP_HOST | トラップの送信先のシステム(ホスト)の名前 |
SP_SLG_SNMP_COMMUNITY | コミュニティのセキュリティ文字列 |
SP_SLG_SNMP_MJR_ERRNUM | トラップで使用される重大なエラーの番号 |
SP_SLG_SNMP_MNR_ERRNUM | トラップで使用される重大ではないエラー番号 |
以下のパラメーターは、カスタムMIBに必要な情報を指定します。
パラメーター | 値 |
---|---|
SP_SLG_SNMP_ENTERPRISE_OID | トラップと共に送信するエンタープライズオブジェクト識別子。デフォルトは1.3.6.1.4.1.3.1.1です。 |
SP_SLG_SNMP_TRAP_OID | トラップにバインドされるカスタムオブジェクト識別子。デフォルトは1.3.6.1.2.1.1.0です。 |
SP_SLG_SNMP_TRAP_PROGRAM | トラッププログラムの名前。デフォルトはiwsnmptrapです。 |
以下のパラメーターは、特定のレプリケーションイベントに関するトラップを送信するようにSNMPエージェントを設定します。イベントのメッセージまたはエラーテキストはトラップに含まれます。これは、イベントログに表示されるのと同じエラーです。
イベントのSNMPトラップを有効にするには、対応するパラメーターを値1に設定します。デフォルトでは、すべてのトラップは無効になっています(パラメーター値は0)。
パラメーター | SharePlex のイベント |
---|---|
SP_SLG_SNMP_INT_ERROR | SharePlex ロジックエラーとプロセスを終了させるエラー |
SP_SLG_SNMP_SYS_ERROR | SharePlexで発生したシステム関連のエラー |
SP_SLG_SNMP_ERROR | SharePlexのその他のエラー |
SP_SLG_SNMP_OUT_OF_SYNC | レプリケーションが同期していない |
SP_SLG_SNMP_STARTUP | SharePlex の起動 |
SP_SLG_SNMP_SHUTDOWN | SharePlex のシャットダウン |
SP_SLG_SNMP_LAUNCH | SharePlexプロセスの開始 |
SP_SLG_SNMP_EXIT | SharePlexプロセスの停止 |
このセクションでは、レプリケーション中に生じる可能性のある一般的な疑問や問題の多くに対する解決策と、問題を回避するための予防策を提案します。
発生している問題がこのドキュメントに記載されていない場合は、SharePlexのナレッジベースを検索してください
ナレッジベースには、フィルタリングオプションや、SharePlexの使用とトラブルシューティングに役立つその他のリソースへのリンクが含まれます。
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