この記事では KACE Systems Management Appliance を v11.1からv12.0へアップグレードする手順を説明します。
リリースノート
KACE Systems Management Appliance 12.0 Common Documents Release Notes
新機能と強化点、廃止される機能、解決済みの問題、既知の問題、システム要件、アプライアンスの更新等
技術仕様 ( Technical Specifications for Virtual Appliances)
仮想化インフラストラクチャ要件(Virtualization Infrastructure Requirements)
ESXi 6.7以上(FreeBSD 12.xのため) 、Windows Server 2016 / Windows Server 2019 のHyper-V
サーバーの最小バージョン: 11.1
エージェントの最小バージョン: Agent 11.0 (サポートされないバージョンのアップデートは 【補足】 参照)
サーバーバージョンが前提を満たしていない場合、満たすように更新を行ってください。
参考記事: SMAサーバーおよびエージェントのアップグレードパス (4284819)
バックアップファイルの取得
バージョンアップ作業前にはKACE SMAのメンテナンスバックアップによる直近のバックアップをKACE SMA外部に保存しておくことを強く推奨します。
KACE SMA上でのバックアップデータの作成は、毎日夜間のメンテナンス時刻で行われておりますのでFTPまたはブラウザから直近のファイルを外部にダウンロードするのみです。
(単一組織SMAの場合) 設定→「バックアップと復元」に移動します。
(複数組織SMAの場合) 組織をシステム に切り替えて 設定→「バックアップと復元」に移動します。
オフボード転送を設定してバックアップファイルを安全な場所に保管している場合、上述の作業は不要です。オフボード先に正しくファイルが保存されていることをご確認ください。
以下のファイルを取得します。
差分バックアップのダウンロード: yyyymmdd_k1_incr_version_YYYYMMDD.tgz
詳細は次の記事をご確認ください:
手動でK1000のバックアップを行いバックアップファイルを取得する方法 (176568)
バックアップファイルを自動で指定のディレクトリに転送する方法 (260737)
KACE SMAでは一度上げたバージョンを直接ダウングレードすることはできません。詳細については以下の記事をご確認ください。
KACE SMAのバージョンをアップグレード前に戻す手順について(232620)
注意:本リリースのサーバーバージョンへの更新が完了するとレガシーエージェント(11.0より前、つまり10.2以前)とのバージョン互換性が完全に失われ、まったく通信できなくなります。アップグレードする前に接続できているエージェントについては11.0以上であることを確認するようにしてください。古いままの場合、後から手動で上書きインストールするなどの対処が必要です。
バージョン更新用ファイル(.kbin)の入手
以下のページにアクセスし、画面上の サインイン からサインインします。サインインパスワードがわからない場合、パスワードのリセットを実施ください
最新リリースのダウンロード https://support.quest.com/ja-jp/download-product-select
検索欄にて、KACE Systems Management Appliance を検索して選択します。 その後、製品バージョン を選択して各ファイルのダウンロードを実施します。
12.0 サーバー更新ファイル: k1000_server_12.0.150.kbin (注 k1000_server_12.0.149.kbin は削除されました。すでに12.0.149を使いの場合 Security Vulnerability Patch SEC20222_20220511_12_0 のhotfixを適用することで12.0.150へ更新できます )
1. 製品バージョンから[12.0] を選択します。
2. Update の「KACE Systems Management Appliance 12.0.150」あるいは その行の下矢印をクリックするとダウンロード選択がされます。
3. [ダウンロードに追加]→[今すぐダウンロード]をクリックしてダウンロードします。
12.0 エージェント更新ファイル 12.0.39 Agent Bundle: k1000_agents_12.0.39.kbin
サーバー v12.0.150 へのアップグレード
SMAサーバーの管理コンソールに admin ユーザーでログイン後、下記の項目へと進みます。
現在のバージョン が 11.1 を満たすことを確認します。
更新を開始します。
使用可能な更新 が 12.0.150 となっている場合には [今すぐ更新]ボタンを押します。
使用可能な更新 が 12.0.150 となっていない場合 または 無し の場合、手動更新 にて、サーバー更新ファイル: k1000_server_12.0.150.kbin を指定して 更新 を押します。
次の確認ダイアログが表示されます。 'アップグレードを進めると、すべてのレガシー(バージョン 11.0 より前)エージェント管理デバイスはすぐに永久に切断されて無効になります。この変更後は、11.0 以降のエージェントのみが接続可能になります。続行しますか?'
さらにインベントリに古いバージョンが残っていると次の確認メッセージ表示されます。'11.0 より前のエージェント管理デバイスはインベントリに残っています。続行すると、接続時にこれらのエージェントは永久に切断されて無効化されます。これは元に戻せません。続行しますか?'
アップグレード画面が表示されている間、サーバーやサービスの再起動が行われます。手動でのSMAサーバーの再起動・停止/電源停止等は実施しないでください。
Webブラウザから管理インターフェース画面の利用が可能になりましたら使用許諾の確認が表示されます。
ログイン後、画面右側の ”サポートが必要な場合” のバーをクリックし、表示される情報アイコンをクリックして、 バージョン の表示が 12.0.150 となったことを確認してください。
更新後、ダッシュボードに 次のメッセージが表示されることがありますが更新後の初回のバックアップ後に発生しなければ問題はありません。
- '緊急: 1つまたは複数のエラーが発生したためK1000の日ベースのバックアップが失敗しました:「ベースバックアップ」ファイルが存在しません。「増分バックアップ」が存在しません。購入したばかりのK1000では、最初のバックアップが実行されるまでこれらのメッセージが表示されます。このメッセージが表示され続ける場合は、サポートにお問い合わせください。'
参考: アップグレード後、緊急のバックアップエラーが発生(155171)
更新後、アプライアンスの更新 の上部に次のメッセージが示されますがこれは問題のないメッセージです。
- 'If performing an appliance upgrade, please ensure port 52231 is accessible on the SMA in order to view the upgrade console (available only during an upgrade)'
参考: 12.0以上に更新後「アプライアンスの更新」ページに情報メッセージが表示される (338657)
!【重要】 パッチ管理機能を使用していて、パッチスマートラベルにて 「オペレーティングシステム」のフィルタを使用している場合、そのスマートラベルのパッチ選択が0になります。以下の記事にてアップグレード後の対処を示しておりますのでお読みいただき再編集してください。
11.1から12.0への更新後にパッチスマートラベルがパッチを選択しない (335758)
エージェントの12.0.39 への自動更新
自動でエージェントバンドルがダウンロードされた場合には以下のバンドル更新・確認の手順から実施します。 エージェントバンドルファイルを手動でアップロードする場合の適用の手順.から実施します。
エージェントバンドルを更新します。
バージョン情報の確認 エージェント:使用可能なバージョンが 12.0.39 となっていることを確認します。
バンドルの適用
エージェントのアップデート を開きます。
通知更新 にて アップデートの削除 をクリックします。登録済みのバンドルが削除されます。
エージェントバンドル 12.0.39 が利用可能な場合には [適用] を押します。 エージェントバンドルファイルを使用する場合、 バンドルされたエージェントファイル(.kbin) からエージェントバンドルファイル k1000_agents_12.0.39.kbin を選択してアップロードします。
通知更新 の エージェントバージョン が 12.0.39 になったことをご確認ください。
登録済みのデバイスエージェント更新 (後からでも結構です)
設定|プロビジョニング|エージェントのアップデート へ移動し、エージェント設定の有効欄にチェックが入っていることを確認します。
個別デバイスおよびラベルで更新対象したいデバイスへ更新がスケジュールされます。 エージェントソフトウェアが更新されると、デバイスインベントリの エージェントのバージョン に新しいバージョンが反映されます。
エージェントからサーバーに接続されていればチェックインの周期で更新がおこなわれますが、念のため一晩程度お待ちください。
台数が多い場合にはネットワークへの負荷が懸念されます。一度にすべてのマシンに更新をするのではなくラベル等で指定して順次更新を進めるかレプリケーションを使用して負荷を調整ください。 (1台あたりWin:74MB,Mac:147MB,RHEL:62MB程度の転送が発生します)
エージェントの更新手順は以上となりますが アップデート後のタスク として「正常に完了していることの確認」「セキュリティ設定の確認」を実施いただくことをお勧めします。
重要: SMA v12.0では、エージェント管理デバイスをインベントリに追加するには、11.0以上のエージェントが必要かつ、検疫状態での手動承認を行うかトークンによる承認が必要となります。
エージェントの検疫について (328369)
バージョン11.0: トークンを使用するエージェントの手動インストール (328406)
バージョン11.0での新機能: 適切なトークンが組み込まれたエージェントインストーラーを取得する (328407)
v10.2以前までのSMAとはデバイスインベントリの受け入れ方針が異なりますのでご注意ください。
更新後のサーバーでのエージェントバージョンが最小要件未満となる場合、自動更新によるアップデートは保証されません。(テクニカルサポートでは自動更新が機能する想定でのトラブルへの対応は行いません)
SMAサーバーおよびエージェントのアップグレードパス (4284819)
アップグレード前にサポート対象バージョンへ更新していただくか、困難な場合、サーバーアップグレード後に手動あるいはKACE以外の仕組みでの更新をご検討ください。
(1) Agent msiとmsiexecコマンドを使用して手動でインストールする(非対話、ホスト名指定、トークン指定)
msiexec /qn /i ampagent-12.0.38-x86_K1000Webサーバー名.msi TOKEN=トークン文字列
あるいは
msiexec /qn /i ampagent-12.0.38-x86.msi HOST=K1000Webサーバ名 TOKEN=トークン文字列
あるいは
msiexec /qn /i ampagent-12.0.38-x86_K1000Webサーバー名+トークン文字列.msi
(2) 何らかのツールを使用してリモートでのインストールを行う
PSTools/PSexec を利用してKACE エージェントを遠隔操作する方法 (148209)
(3) ActiveDirectoryのGroupPolicyを使用する
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