これは次のメニューから確認できます。複数組織機能が有効なアプライアンスではシステムに切り替えてから移動します。
設定 | アプライアンスの更新 | "ライセンス情報"
メモ: このライセンスキーは新規(移行先)アプライアンスの初期セットアップで必要になります。
【移行元】のアプライアンスにおいて バックアップのオフボード転送 が設定されていれば、保存先にバックアップデータが転送されていることを確認します(推奨)。
バックアップファイルを自動で指定のディレクトリへ送るオフボード転送の構成手順 (4287864)
もしバックアップをオンボード上にのみ保存している(オフボード転送していない)場合には、FTPアクセスを有効にして取り出せるようにします。設定 | コントロールパネル | セキュリティ設定 | FTP経由のバックアップを有効にする | FTPを書き込み可能にする | 新しい FTP ユーザーのパスワード ; 忘れない
ようにメモしておきます。
FTPでバックアップファイルを転送するには、Filezilla あるいは WinSCP のようなFTPクライアントを使用してください。ファイル転送モードはBinaryで行われる必要があります(Asciiモードではファイルが壊れます)。 FTPの接続ユーザー名は固定されており "kbftp" です。
より詳細な情報についてはこちらの記事をご参照ください:KACE SMAでバックアップファイルをFTP経由でダウンロードおよびアップロードする手順 (4298838)
新しいアプライアンス仮想マシンを作成するために OVFあるいはHyper-Vテンプレートファイルを Questサポートポータル からダウンロードします。
参考 KACE仮想アプライアンスのOVFファイルはどこでダウンロードできますか (4315038)新しい仮想マシンのセットアップ手順は以下リンクから見つけることができます。Hyper-V向け、VMware向けでは異なるガイドが用意されています。
KACE Systems Management Appliance - 技術文書 Administration Guide:
1. イメージから展開された新しい仮想マシンを起動したら、アプライアンスの初期セットアップを行います
ネットワーク内でDHCPによる自動割り当てがされない場合にはWebコンソールにアクセスできないため、手動でネットワークを設定します。
ネットワークの初期設定を手動で行う手順 (4368148)
Webコンソールにアクセスができたら初期セットアップを行ってライセンスキーやネットワーク構成を行います。
最近のバージョンではこの時にFTPアクセス、Samba設定などを行うこともできます。
初期セットアップ中のバックアップリストア:バージョン12.0以上のイメージでは初期セットアップ中にバックアップデータをロードして再起動後に反映させるオプションが搭載されています。このオプションは 展開直後のSMAのバージョン xx.y.zzz とバックアップ取得元のバージョン xx.y.zzz が完全に一致する場合のみ使用できます。初期設定ウィザードでの作業をスキップして直接バックアップファイルから復元を行います。
こちらの動画 Video (英語)の15分10秒あたり をご参照ください。
W-1: SMA仮想マシンのコンソールからnetdiagログインを行い、次のコマンドラインでFTPサービスを書き込みモードで開始します。
startftpd -w
W-2: FTPクライアントツールでFTPユーザ kbftp, 初期パスワード getbxf にてログインしバイナリモードで
ベースバックアップファイル yyyymmdd_k1_base_VERSION.tgz
および 差分バックアップファイル yyyymmdd_k1_incr_VERSION_YYYYMMDD.tgz
および(13.1以上必須) serialを記述したファイル yyyymmdd_k1_base_VERSION.tgz.serial
を転送します。
W-3: 初期セットアップウィザードから 移行/復元 を選択してW-2にてアップロードしたオンボードバックアップを選択して復元を進めます。
(4へ進む)
この方法を使用しない場合、次の手順に進みます(従来の方法)
2. 初期設定後に仮想マシンが再起動したら、ファイルのアップロード方法を設定・確認します。
管理者コンソールからFTPを有効化と書き込み許可をする設定(あるいはその確認)を行います。
KACE SMAでバックアップファイルをFTP経由でダウンロードおよびアップロードする手順 (4298838)
Samba経由でファイルをアップロードする場合には同様にclientdrop共有へのアクセスの設定および確認を行います。
SMA ClientDrop共有の使い方 と クライアントドロップファイルサイズフィルタ (4257476)
3. 【移行元】アプライアンスから取得した(作業マシンローカルに保管されている)バックアップデータを移行先(新)アプライアンスへアップロード転送します。
FTPの場合kbftpユーザーと設定したパスワードでログインしてアクセスします。
メモ: 繰り返しますが、 FTPでのファイル転送はBinaryモードで行ってください(ASCIIモードではファイルが壊れます)。
アップロードするファイルは次のセットです(ベースバックアップファイルのみでは復元は行えません)
ベースバックアップファイル yyyymmdd_k1_base_VERSION.tgzと
1つの差分バックアップファイル yyyymmdd_k1_incr_VERSION_YYYYMMDD.tgz(大文字YYYYMMDDは差分バックアップの日付)
シリアルナンバーファイル yyyymmdd_k1_base_VERSION.tgz.serial - 13.1以上のバックアップファイルからの復元で必須※
※ 【移行元】アプライアンスのシリアルナンバーがテキストで記述された中身を持つ「ベースバックアップファイル名に ".serial" を加えた名前」のファイル( 例 20231001_k1_base_13.1.79.tgz.serial )が必須になります。
4. 移行先アプライアンスでの復元作業前に【移行元】アプライアンスの停止または切り離しを検討します。
移行先へのバックアップデータの転送が完了したら、【移行元】アプライアンスについては、先に停止するか、ネットワーク設定を先に変更する・ネットワークから切り離す等の対処を講じて、IPアドレスの競合を起こさせないようにしてください。
ただし、バージョン12.0以上での復元では ネットワーク設定を(バックアップデータに含まれるネットワーク設定情報にたいして)上書きさせるオプション※があります。
※こちらを使用する場合、IPアドレスの競合を防ぐことができるため必ずしも停止は必須ではなくなりました。
5. 移行先のアプライアンスで 設定|バックアップの設定および復元 へ移動してバックアップファイルからの復元を行います。
6. バックアップの復元プロセスが終了すると移行先のアプライアンス仮想マシン は【移行元】アプライアンスと同じ情報を持って立ち上がってきます。
【移行元】と移行先のアプライアンスでWebサーバー名/IPアドレスが同じであれば、デバイスのエージェントたちはそのまま自動的に新しいマシンへ接続することが期待されます。
復元時にネットワーク設定を上書きした場合にはエージェントが移行先のアプライアンスへ接続するように手配する必要があります。
エージェントデバイスのOSが アプライアンスのネットワーク設定の"Webサーバー名"の値( 設定 |ネットワーク設定 )を 新しいIPアドレス に解決できるようにDNSレコード等を調整していただくことになります。
例えば
【移行元】の Webサーバー名 k1smasrc.example.com IPアドレス 10.1.13.1
移行先の Webサーバー名 k1smatgt.example.com IPアドレス 10.1.13.3
とした場合、エージェントは設定ファイルamp.confのhost=k1smasrc.example.comをもとに名前解決して10.1.13.1に接続に向かっています。これを新サーバーに向かせたい場合、DNSのレコードを新サーバーのWebサーバ名が新IPアドレスに解決されるだけではなく【移行元】のWebサーバー名 も新マシンのIPアドレスに正引き解決できるようにDNSのレコードを構成します(いずれamp.confにはk1smatgt.example.com が登録されますが、それまでは古い名前でも解決できるようにしておく)
7. 移行の成功を確認するために、新規アプライアンスで必要なデータが使えるかどうかをテストする期間を設けていただくことお勧めします。そのような確認が終わるまでは移行元(物理アプライアンスや旧仮想マシン)は必要な場合に備えて保持しておくほうが安全です。