より実践的なガイドとしては 次の記事でご案内しております。
1. キャプチャ対象システムの構成について
複数のマシンに展開可能なシステムについてはキャプチャ開始前までに構成しておく必要があります。
必要なソフトウェアをインストールし、最後に Sysprepを一般化オプション付きで実施しているものとします。
OEMのインストールディスクおよびそれによりインストールされたシステムは展開に使用しないでください。
ベースとなるシステムを構成するにはボリュームライセンスのメディアのイメージを使用してインストールされたシステムを使うことをお勧めします。
ここまではKACEに限った内容ではなく Windows オペレーティングシステム のイメージ作成と展開の内容となります。
キャプチャ対象のコンピュータをPXE Bootさせ、KBEを選択し、KBEホーム画面が表示されてくるのを待ちます。
イメージ作成 | このマシンのイメージキャプチャ へ進みます。
キャプチャオプションの選択 を行います。
イメージ名: 半角英数で名前を付けます。
イメージソース: システムに必要なボリュームを選択します。複数選択する場合、Ctrlキーを押しながらクリックするか、ドラッグにより、必要なボリュームを反転表示にします。
UEFIのイメージではKBEでこの画面に遷移するとESP(EFI System Partition)にドライブレターSが割り当てられます。
[ディスク] BIOS/UEFI パーティション…」のタスクを使用する場合にはCのボリュームのみを選択してください。
イメージのタイプ: 「K-Image」および「WindowsImagingFormat(高速圧縮)」のいずれかを選択します。
KBE上でキャプチャ完了が表示された後、SDAの管理者コンソールを確認します。
展開 | システムイメージ タブを開き、システムイメージの一覧を確認します。
取得したシステムイメージのアイテムのステータスが"アップロードが完了しました"となっていることを確認します。
3-1. 取得済みのシステムイメージの表示
展開 | システムイメージ に移動して、一覧からキャプチャしたシステムイメージを開きます。
ドライバーフィードを使用してイメージ展開時にドライバーを注入することができます。
展開オプションにて「ドライバフィードを使用(Sysprepベースのイメージのみ)」にチェックを入れます。
ただしドライバはベンダー/モデル/OSにあわせて展開前にSDA上に配置されている必要があります。
キャプチャしたイメージを配布したときにOSが起動できるようにディスクのフォーマットなどの前処理を選択します。
インストールプラン の箇所にて 使用可能なプレインストールタスク からパーティション作成・フォーマット等を行なうプレインストールタスクをドラッグし左側に寄せて[プレインストールタスクを実行する」の下に持っていきます。
代表的なタスク (システムイメージでは多くの場合この2つをセットで割り当てます)
プレインストールタスク: "[ディスク] BIOS/UEFI パーティションの作成"
中レベルタスク : "[ディスク] BIOS/UEFI パーティションの適用"
[保存]ボタンを押してシステムイメージを保存します。
4-1. KBE起動
展開対象のコンピュータデバイスをPXE Bootで起動して、KBEを立ち上げます。
「イメージ作成」>「このマシンにイメージを展開」へ移動します。
イメージ名のプルダウンから、作成済みのイメージ名を選択します。
[展開後に自動的に再起動]にチェックをいれると展開の最後にマシンを再起動させることができます。
[展開の開始]をクリックすると展開が開始されます。
「イメージは正常に展開されました」と表示されたらOKを押し、PCを再起動してOSの起動を確認します。
以上
■補足 キャプチャ対象のパーティションについて
** この項目の記述は古い方法であり、現状お勧めしておりません。 **
** UEFIデバイス向けにシステムイメージを展開する場合、この記述は該当しません。 **
BIOSモードがLegacy(UEFIではない)のコンピュータにたいしてWindows7インストールメディアを使用して通常のインストールを行うと、パーティション構成が、WindowsXP/Vistaと比較して異なっています。
Windows 7では「マイコンピュータ」からローカルのハードディスクを表示した際、Cドライブのみが見える場合であっても実際には「システムパーティション」とよばれるパーティションを別に持っていることがあります。
・100MBのパーティション
・Cドライブのパーティション
確認方法:
「コントロールパネル」→「管理ツール」(表示方法を「カテゴリ」以外にすると表示されます)→「コンピュータの管理」を開き、画面から「記憶域」の下の「ディスクの管理」を選択します。
このような環境では、SDA ブート環境(KBE)上で操作を行う際、100MBの領域が「C:」とされ、通常のWindowsからみたC:の領域が「D:」として表示されます。 このため、このシステムイメージをそのままOSが入っているPCへ展開すると展開時および展開後の起動に失敗することがあります。
最もシンプルな解決策は元のイメージとなるOSにシステムパーティションを作成させずにOSをインストールすることです。
参考 Windows クライアント > Windows 7 > Tips 集
ベストプラクティスとしては以下の記事内で行っているようなシングルパーティションでの構成です。「スクリプト形式のインストール」にてデフォルトで用意されたプレインストールタスクを割り当てることで構成できます。
それでもこのC(System)とDのパーティション(Windows)をもつイメージを展開したい場合には、イメージに含まれるパーティション構成にあわせたパーティションを作成するようなタスクを用意する必要があります。
キャプチャされたシステムイメージがSystemとWindowsドライブを持つ場合、以下のポストインストールおよびプレインストールタスク(a)(b)(c)を作成し割り当てます。
(a)プレインストールタスク作成(DISKPART)の作成
(a)-1.
ライブラリ | プレインストールタスク へ移動して[アクションの選択...]から「新しいDISKPARTスクリプトの追加」を選択します。
(a)-2.
プレインストールタスク詳細にて以下を入力します。
名前:任意 (例Kimage-Win7-Pre-Create2Partitions)
DISKPARTスクリプト:
======
select disk 0
clean
create partition primary size=100
assign letter="C"
active
create partition primary
assign letter="D"
exit
======
説明:
ディスク0を選択してパーティションを消去し、
100MBのパーティション(Cドライブ)とDドライブ(残りすべてを)として作成します。
(a)-3.
[保存]ボタンで保存します
(b)プレインストールタスク作成(BATスクリプト)の作成
(b)-1.
ライブラリ | プレインストールタスクへ移動して[アクションの選択...] から「新しいBATスクリプトの追加」を選択します。
(b)-2.
プレインストールタスク詳細にて以下を入力します
名前:任意 (例Kimage-Win7-Pre-Format2Partitions)
BATスクリプト:
======
format /q /y /fs:ntfs /v:System C:
bootsect.exe /NT60 C:
format /q /y /fs:ntfs /v:Windows D:
bootsect.exe /NT60 D:
======
説明:CドライブとDドライブをNTFSでフォーマットします
(b)-3.
[保存]ボタンで保存します
(c)ポストインストールタスク作成
(c)-1.
ライブラリ | 中レベルタスク へ移動して [アクションの選択...] から「新しいBATスクリプトの追加」を選択します。
(c)-2.
ポストインストールタスク詳細にて以下を入力します。
名前:任意 (例Kimage-Win7-Mid-Bcdedit)
BATスクリプト:
======
bcdedit /store C:\boot\bcd /set {BOOTMGR} device partition=C:
bcdedit /store C:\boot\bcd /set {DEFAULT} device partition=D:
bcdedit /store C:\boot\bcd /set {DEFAULT} OSdevice partition=D:
======
(c)-3
[保存]ボタンを押して保存します
以上で、次の2つのプレインストールタスクと1つのポストインストールタスクを作成しました。
(a)Kimage-Win7-Pre-Create2Partitions: 2つのパーティションをクリアして再作成する
(b)Kimage-Win7-Pre-Format2Partitions: 2つのパーティションをNTFSでフォーマットする。
(c)Kimage-Win7-Mid-Bcdedit: BCDストアにブートオプションを設定
SystemおよびWindowsドライブ構成でキャプチャされシステムイメージに対して、
(a)(b) のプレインストールタスクをドラッグして左側に寄せて[プレインストールタスクを実行する」の下に持ってきます。
次の順序で配置します。
「Kimage-Win7-Pre-Create2Partitions」
「Kimage-Win7-Pre-Format2Partitions」
(c) 「Kimage-Win7-Mid-Bcdedit」をドラッグして、システムイメージの展開]カテゴリの「中レベルのタスクを実行する」に配置します。
関連文書 Capturing and Deploying Multiple Partitions for Windows 7 and Later (113970)