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NetVault Plug-in for Oracle 11.2 - ユーザー・ガイド

Quest® NetVault® Backup Plug-in  for Oracle - はじめに バックアップ計画の策定 プラグインのインストールと削除 プラグインの設定 データのバックアップ Oracle®Flashback Databaseの使用 データのリストア
データのリストアとリカバリ:概要 ユーザー管理リストアの実行 その他のユーザー管理リストア手順 RMANリストアの実行 非RAC環境で使用可能なRMANリカバリ・タイプ RMANを使用したその他のリストア手順
リカバリ・カタログの管理 RMAN CLIの使用 Oracle® RAC環境におけるプラグイ ンの使用 フェイルオーバー・クラスタ環境でのプラグインの使用 Oracle® Data Guardでのプラグインの使用 トラブルシューティング

利用可能なバックアップ方法

Plug‑in for Oracleでは、ユーザー管理とRMANの2種類のバックアップ方法を提供しています。本プラグインは、純粋なユーザー管理によるバックアップ計画または純粋なRMANベースのバックアップ計画の実装をサポートしています。つまり、バックアップ計画には、ユーザー管理バックアップかRMANバックアップのいずれかを含める必要があり、両方を組み合わせて使用することはできません。

ユーザー管理によるバックアップ方法

Oracle®は引き続き、従来のユーザー管理バックアップおよびリカバリを実行する機能をサポートしています。この方法では、データベースを構成するファイルのバックアップとリストアは、ホストのオペレーティング・システム・コマンドとSQL*Plusのバックアップおよびリカバリ関連機能を組み合わせて使用することによって実行されます。

本プラグインのユーザー管理バックアップは、完全なポイント・アンド・クリック操作でフル・バックアップを実行する最も単純な形式のバックアップですが、Oracleデータベースをリカバリする際には、より多くの人的操作とデータベース管理者のスキルを必要とします。ユーザー管理リストアは、まずポイント・アンド・クリック操作で、さまざまなデータファイルをバックアップ・メディアから元の場所または新しい格納先にリストアすることから開始します。データファイルのリストアに続いて、データベース全体またはその一部をリカバリします。ユーザー管理リカバリでは、リカバリを必要とする対象を判断し、本プラグインの外で一連のSQL*Plusコマンドを実行することにより実際のリカバリ・プロセスを手動で実行する必要があります。

ユーザー管理によるバックアップ方法は、リストア時間が長くなり、また複雑になりますが、最も単純なバックアップ計画であるため、重要性の低いデータベースに適しています。

ユーザー管理による方法で使用できるバックアップおよびリストア計画について詳しくは、『Oracle® Database Backup and Recovery Advanced User’s Guide』または『Oracle® Database Backup and Recovery User's Guide for 11g』を参照してください。

ユーザー管理バックアップは、サポートされているすべてのOracleバージョンで使用できますが、Oracle ASMやFRA環境ではサポートされていません。

Recovery Manager (RMAN)によるバックアップ方法

Oracle®が提供するRMANは、Oracleデータベース・サーバーで実行されているセッションを自動的に統合し、さまざまなバックアップおよびリカバリ・アクティビティを実行します。また、RMANリポジトリと呼ばれる、バックアップ、アーカイブ・ログ、およびそれ自体のアクティビティに関する多数のメタデータの記録を管理することにより、バックアップ計画に関連する管理作業を軽減します。リストア操作では、RMANでこの情報が使用されるため、リストアに使用するバックアップ・ファイルを特定する必要がありません。

RMANバックアップでは、バックアップ計画を定義する際に最大限の信頼性と柔軟性が提供されます。本プラグインは、OracleのRMANツールで使用可能な幅広いバックアップ・タイプとオプションをサポートしているほか、人的操作やデータベース管理者のスキルにあまり頼ることなく多数のリカバリ・シナリオを処理できます。リストアする対象、最新のバックアップ、また該当する場合はPITリカバリのための時間、SCN、またはログのシーケンス・ナンバーを選択するだけで、本プラグインが自動的にリカバリを実行するため、それ以上の操作は不要です。

RMANは、バックアップおよびリカバリに適したOracleソリューションであり、非常に重要なデータベースに最適です。リカバリ・プロセスで最大限の柔軟性が提供されるため、災害、メディア障害、ユーザー・エラー、データベース損傷など障害の原因に関わらず、データベースを障害時点までリカバリできます。

ユーザー管理バックアップとRMANバックアップの機能の比較について詳しくは、『Oracle Database Backup and Recovery Basics』の「Feature Comparison of Backup Methods」を参照してください。同ドキュメンテーションでは、RMANによる方法で使用可能なバックアップおよびリストア計画についても詳しく説明しています。

RMANバックアップは、サポートされているすべてのOracleバージョンで使用できますが、マルチ・インスタンスRACデータベースおよびData Guard環境用としては唯一サポートされているバックアップ方法です。また、Flashback Databaseは、本プラグインのRMANベースのバックアップでのみ使用できます。

以下の図でRMANベースバックアップおよびリカバリ・プロセスを説明します。

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Plug‑in for Oracleがジョブの定義を、対応するRMANバックアップ・コマンドに変換します。
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RMANがOracle®データベースのデータファイルからデータを読み込むバックアップ・コマンドを実行します。

以下の図でRMANベースのリストアおよびリカバリ・プロセスを説明します。

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Plug‑in for Oracleがジョブの定義を、対応するRMANリストアおよびリカバリ・コマンドに変換します。
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RMANがOracle® Media Management APIを使用してNetVault Backupサーバーの管理下にあるバックアップ・デバイスからバックアップを読み込みます。

サポートされるOracleファイル・タイプ

Plug‑in for Oracleでは、Oracleインスタンスの正常な操作に不可欠な以下のタイプのOracle®データベース・ファイルをバックアップできます。

データファイル:データファイルはOracleデータベースによってディスク上に作成された物理ファイルで、テーブルやインデックスなどのデータ構造を持ちます。データファイルは1つのデータベースのみに属すことができ、OSまたはASMディスク・グループのいずれかに保持されます。
[制御ファイル]:制御ファイルと呼ばれる物理ファイルには、データベースの物理構造が記録されます。制御ファイルには、データベース名、関連データファイルおよびオンラインREDOログ・ファイルの名前と場所、データベースを作成した日時のスタンプ、カレント・ログのシーケンス・ナンバー、チェックポイント情報が保存されます。多くのリカバリ・シナリオでは、制御ファイルを保護することが非常に重要になります。
[パラメータ・ファイル]:Oracleデータベースのクライアント側初期化パラメータ・ファイル(PFILE)と、サーバー側初期化パラメータ・ファイル(SPFILE)があります。
[アーカイブREDOログ]:Oracleデータベースでは、オンラインREDOログ・グループを、ディスク上の1つ以上のアーカイブ・ロケーションにコピーすることができます。これらをまとめて、アーカイブREDOログと言います。また、個々のファイルを、アーカイブREDOログ・ファイルと言います。REDOログ・ファイルは、アーカイブ後にディスクまたはテープ上のほかの場所にバックアップすることにより、長期保存したり、将来的なリカバリ・オペレーションで使用できます。アーカイブREDOログがない場合、データベースのバックアップおよびリカバリ・オプションは非常に限られます。データベースはバックアップ前にオフラインにする必要があります。データベースをバックアップからリストアする必要がある場合、使用できるデータベースの内容はバックアップ時点のものに限定されます。アーカイブ・ログがなければ、データベースを特定時点の状態に再構築することはできません。
[外部設定ファイル]:Oracleデータベースは、オペレーションで、ネットワーク設定ファイル、「tnsnames.ora」および「listener.ora」やパスワード・ファイルなど、他のファイルに依存します。これらのファイルは、損傷や障害からの復旧に備えて保護する必要があります。

メディア障害、データ損傷、災害などあらゆるタイプの障害からのリカバリ可能性を確保するには、バックアップ計画にこれらすべてのファイル・タイプを含めることが不可欠です。

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