SharePlex 11.4 - インストールおよびセットアップガイド

ネームサーバにSharePlexのユーザとグループを追加します。

NISまたはNISPLUSなどのネームサーバで管理されているネットワークでSharePlexをインストールする場合、SharePlexをインストールする前に以下を実行します。

• SharePlexユーザをネームサーバに追加します。
• SharePlexグループをネームサーバに追加します。

SharePlexセキュリティグループspadmin（管理者）、spopr（オペレータ）、およびspview（ビューア）は、SharePlexプロセスへのアクセスを制御します。各SharePlexユーザをネームサーバ上のこれらのグループのいずれかに追加します。詳細については、SharePlexセキュリティグループへのユーザの割り当てを参照してください。

ユーザグループを追加するには:

1. NISの場合は、group.bynameとgroup.bygidマップにグループを追加します。NISPLUSの場合は、group.org_dirテーブルに追加します。
2. SharePlex管理ユーザをネームサーバのspadminグループに追加します。
3. etc/groupファイル（UnixとLinuxの場合）にspadminグループを作成し、そのグループにSharePlexAdministratorユーザを追加します。

SharePlexをインストールした後にSharePlexグループをローカルシステムに追加するには、「SharePlexセキュリティグループへのユーザの割り当てページを参照してください。

SharePlexがホスト名を解決できることを確認します。

SharePlexがホストに接続できないことがわかった場合は、以下の場所でホスト名を英数字のエイリアスにマッピングしてみてください。

• ネットワーク: NISサーバーとDNSサーバー
• UnixとLinux: ローカル/etc/hostsファイル

これらのファイルに、各エントリを個別の行に記述します。

以下はその例です。ここで、sysAとsysBはエイリアスです。

111.22.33.44   sysA.company.com   sysA   # source system
55.66.77.88    sysB.company.com   sysB   # target system

Amazon EC2インスタンスへのアクセスを許可する

EC2インスタンスの場合、適切なネットワークグループがEC2インスタンスへのアクセスを許可するように設定されていることを確認します。

SharePlexのポート番号を確認します。

デフォルトでは、SharePlexは、TCP/IPとUDPの両方でポート番号2100（16進数は834）を使用します。ポート2100をSharePlexで使用できる場合は 、これ以上の処置は必要ありません。インストール手順でSharePlexのポート番号を入力する必要がありますが、必要に応じて別のポート番号を指定できます。

重要!SharePlexポート番号は、TCP/IP接続で通信できるように、レプリケーション設定内のすべてのマシンで同じものにする必要があります。SharePlexポート番号がファイアウォールでTCP/IP用に開かれていることを確認してください。

Oracle用のTCP/IP設定を確認します。

SharePlexはTCP/IPネットワーク接続を介して複製します。データベースのすべてのテーブルを複製する場合、SharePlexでレプリケートされるのはREDOログボリュームの約33パーセントです。残りは主にOracleソフトウェアによって使用されるメンテナンスデータです。

以下は、帯域幅を決定するための公式です。

（REDOログのサイズ）×（1時間あたりのログスイッチ回数）×1/3＝1時間あたりのデータ量

例えば、REDOログのサイズが20MBで、1時間に6回切り替わる場合、SharePlexで複製されるのは、1時間あたり約40 MBです。

20 x 6 x 1/3 = 40 MB/時

ダウンロードしたSharePlexインストールパッケージを格納するディレクトリを割り当てます。

このディレクトリには、およそ以下のディスク容量が必要です。

• UnixおよびLinux: 200 MB

これは、SharePlexをインストールした後に削除できます。

SharePlex製品ディレクトリを計画します。

SharePlexソフトウェアファイル用のディレクトリを自分で作成するか、SharePlexインストーラに作成させることができます。

このディレクトリには、およそ以下のディスク容量が必要です。

• UnixおよびLinux: 600 MB

このディレクトリを以下にインストールします。

• UnixとLinux: データベースを含むファイルシステムとは別のファイルシステム。

SharePlexはrawデバイスにインストールしないでください。

SharePlex変数データ（作業）ディレクトリを計画します。

このディレクトリは、SharePlexインストーラにより指定の名前でインストールされます。ここには作業データが含まれ、生成されるデータ量に相関してサイズが大きく変化します。このディレクトリは、データベースが格納されているファイルシステムとは別の、rawデバイス以外のファイルシステムにインストールします。

必要なディスク容量を見積もるには:

1. レプリケーションの停止を許容できる最長の時間を見積もります。

2. SharePlexによってその時間内に複製されるデータ量を見積もるには、以下の式を使用します。

   [REDOログのサイズ]x[1時間あたりのログスイッチ数]x.333x[ダウンタイム時間数]=必要なディスク容量

   次などを考慮します。

   [500 MBのREDOログ] x [1時間に5スイッチ] x [.333] x [8時間] = 6.5 GBのディスク容量

システム上の複数のデータベースからデータをレプリケートするには、それぞれに変数データディレクトリを使用します。理想的には、これらは異なるファイルシステム上になければなりません。

SharePlex製品ディレクトリ内に変数データディレクトリをインストールしないでください。両方のディレクトリに同じ名前のファイルが含まれているため、環境をクリーンアップするSharePlexユーティリティが、（クリーンアップが必要になった場合に）間違ったファイルを削除する可能性があります。必要に応じて1つの親ディレクトリの下に両方のディレクトリをインストールすることもできます。

注意: SharePlexの設定がアクティブな場合、特にトランザクションのアクティビティがピークに達している場合は、常にディスク使用量を監視してください。

クラスタへのインストール（Oracle RACを含む）

SharePlexは、ほとんどの共有ストレージソリューションに格納できます。以下をはじめ、多数のファイルシステムを利用できます。

• Oracle Cluster File System（OCFS2）
• Oracle Automatic Storage Management（ASM）Cluster File System（ACFS）
• Oracle DataBase File System（DBFS）

注意:このファイルシステムはnointrを指定してマウントする必要があります。nointrを指定しないと、SharePlexとOracleの両方で割り込みエラーが報告されます。

• ほとんどの一般的なクラスタ・ファイル・システム

クラスタでのSharePlexインストール要件については、「HAクラスタ向けインストールとセットアップページを参照してください。これらの手順の多くは、SharePlexをインストールする前に実行する必要がありますが、一部の手順はインストール後に実行します。

SharePlexセキュリティグループを作成します。

SharePlexには、sp_ctrlによるアクセス制御を可能にする3つのセキュリティグループがあります。UnixおよびLinuxでは、SharePlexをrootユーザとしてインストールしない限り、インストール前にSharePlex AdministratorユーザとSharePlex adminグループが存在している必要があります。 詳細については、SharePlexセキュリティグループへのユーザの割り当てを参照してください。

注意: root権限でインストールする場合、これらのグループを作成するようインストーラのプロンプトが表示されます。

SharePlexを所有するDBA特権オペレーティング・システム・グループを選択します。

SharePlex AdministratorユーザはOracle dbaグループに属している必要があります。Oracle RACおよびASM 11gR2以降の場合、ユーザはOracle Inventoryグループにも属している必要があります（例: $ useradd –g spadmin –G dba,oinstall）。Oracle Inventoryグループのメンバーシップは、etc/groupファイルに明示的に記載する必要があります。

プラットフォームがサポートされていることを確認します。

『SharePlexリリースノート』を読んで、ご使用のオペレーティングシステムがサポートされていることをご確認ください。

SharePlexプロセス用に、少なくとも4 GBのメモリを割り当てます。

プロセスあたりのメモリは最大256 MBを計画します。この推奨事項により、PostプロセスとReadプロセスは、必要なときに、より大きなメモリセットを割り当てることができます。

ディスク・キャッシュ・オプションを無効にします。

（ソースシステム）REDOログ、アーカイブログ、およびSharePlexファイルを、キャッシュオプションのないファイルシステムに配置します。ディスクキャッシングはCaptureプロセスを妨げる可能性があります。詳細については、SharePlexサポート技術情報記事30895を参照してください。

プロセスあたりのセマフォ数を設定します。

セマフォはSharePlexプロセスの安定性を確保するのに役立ちます。必要なSharePlexの設定は、プラットフォームによって以下のように異なります。

Oracle Solaris:

• semmni: 70
• semmns: 255
• semmnu: 255
• semmsl: 128
• semume: 255
• shmmax: 60 MB
• shmmni: 100

Red Hat Linux:

• semmni*: 70
• semmns*: 255
• semmnu: 255
• semmsl: 128
• semopm: 64
• semume: 255
• shmmax: 60 MB
• shmmin: 1 MB
• shmmni: 100

• shmseg: 26

*これらの値は足し算で求めます。データベースの最小値をSharePlex の最小値に加え、正しい設定を決定します。

別の方法としては、使用するキューの数に2を足した値を設定することもできます。SharePlexキューの詳細については、『SharePlex管理者ガイド』を参照してください。

ulimit（システムファイル記述子の数）にできるだけ1024に近い値を設定します。

ulimitは、以下のように、システムのハードリミット、またはセッションベースのソフトリミットのいずれかとして設定できます。

• ハードリミットの設定:（推奨）ハードリミットを変更するには、rootユーザとシステムの再起動が必要ですが、値はSharePlexをサポートするための適切なレベルに固定されたままです。サポートについては、システム管理者にご相談ください。
• ソフトリミットの設定: ソフトリミットの設定は、それが設定されたsp_copセッションの間のみ有効であり、その後はデフォルト値に戻ります。この値は、ハードリミットより低く、SharePlexでは低すぎる可能性があります。

SharePlexユーザのソフトリミットとハードリミットを設定する

nprocとnofileのソフトリミットとハードリミットを、SharePlexO/Sユーザ向けに/etc/security/limits.confファイルで設定します。

• shareplex O/S user soft nproc 2048
• shareplex O/S user hard nproc 16384
• shareplex O/S user soft nofile 1024
• shareplex O/S user hard nofile 65536

別の方法として、Oracle O/Sユーザの設定を使用することもできます。

コアファイルのパラメーターを設定します。

• システム・コア・ダンプのブロックサイズは、システムリソースが収容できる限り大きく、最低でも150万ブロックに設定します。デフォルトは通常0です。コアファイルは、Questのサポート担当者がSharePlexのサポートケースを解決するのに役立ちます。サイズを大きく設定することで、有用なデータを十分に取り込むことができます。
• コアファイルの出力先をSharePlex変数データディレクトリのdumpサブディレクトリに設定します。
• コアファイルの命名規則をcoreまたはcore.pidに設定します。

注意: SharePlexは、sp_copによって生成されたものを除き、coreという名前のすべてのコアファイルの名前をcore.pidに変更します。

これらの要件が満たされない場合、SharePlexイベントログで、コアファイルが生成されなかったと報告される可能性があります。

kshシェルをインストールします。

kshシェルは、SharePlex をインストールする前にインストールします。SharePlex監視スクリプトやその他の機能によって、このシェルは必要とされていました。

pdkshと呼ばれるkshのバージョンが、Red Hat Linuxのビルドに含まれています。詳細については、Red Hat Linuxのドキュメントを参照してください。

Native POSIX Threading Library（NPTL）のインストール

Questは、LinuxではNative POSIX Threading Library（NPTL）を使用することを推奨しています。NPTLはLinuxThreadsよりも高速で、他のUnixオペレーティングシステムに近い動作をします。LinuxThreadsは、LD_ASSUME_KERNEL環境変数を使うことでプロセスごとに有効にできますが、この変数を設定するとSharePlex のパフォーマンスが低下します。LD_ASSUME_KERNELを使用する場合は、2.4.21の設定を使用します。

set-user-idを使用して、SharePlexをインストールするUNIXアカウントを-rwsr-s--xに設定します。

-rwsr-s--xを指定すると、インストール時にデータベースセットアップ・ユーティリティがSQL*Plusを介してOracleデータベースに接続し、SharePlexデータベースのアカウントとオブジェクトをインストールすることができます。SharePlexをインストールするUNIXアカウントがこのプログラムのオーナーとなります。

（Debian Linux）

/lib64/libc.so.6ライブラリパスへのシンボリックリンクを作成します。

Debian Linuxでは、/libc.so.6ライブラリファイルは、SharePlexが予想する/lib64/libc.so.6の場所にはありません。SharePlexをDebian Linuxにインストールする前に、/lib64/libc.so.6へのシンボリックリンクを作成します。

必要なデータベースのアップグレードを実行します。

SharePlexをインストールする前に、必要なデータベースのアップグレードを実行します。これにより、インストールおよびセットアップ手順でデータベース設定を行うときにSharePlexが最新のオブジェクト定義を取得するよう保証できます。

Oracleのリリースバージョンとプロセッサタイプを確認します。

（ソースデータベースとターゲットデータベース）

Oracleのリリースバージョンが、SharePlexでサポートされていることを確認します。

注意: SharePlexは32ビットのOracleバージョンをサポートしていません。

Oracleのオンラインログとアーカイブログの記録を設定します。

（ソースデータベース）

• ログラップ後にデータを再同期する必要がないように、アーカイブログの記録を有効にします。
• 最小のサプリメンタルロギングを有効にします。
• プライマリキーと一意キーのサプリメンタルロギングをデータベースで有効にします。
• レプリケーションをサポートするようにログを設定します。

詳細については、SharePlexをサポートするためのOracleのロギングの設定を参照してください。

レプリケーションをサポートするデータベースオブジェクトを設定します。

レプリケーションを適切にサポートするために、以下のOracleオブジェクトを設定します。

• プライマリキーと一意キーのロギング（ソースデータベースのみ）。
• キーを持たないテーブルの処理。
• インデックス、トリガ、制約、シーケンスの処理。

詳細については、「レプリケーションのためのOracleデータベースオブジェクトの設定ページを参照してください。

レプリケーションをサポートするためにデータベースのプロパティを設定する

（ソースデータベース）

SharePlexプロセスをサポートするための推奨データベース設定を行います。

• 文字セットがSharePlexと互換性があることを確認します。
• ログバッファのサイズを調整します。
• オープンカーソルとプロセスパラメーターを調整します。
• SHAREPLEX_TRANSのinitrans設定を調整します。

詳細については、SharePlexをサポートするためのOracleのデータベースセットアップを参照してください。

TDEで保護されたデータをキャプチャする権限を設定します。

（ソースデータベース）

REDOログからのTDE保護データを複合化するには、SharePlex管理者は、ウォレットパスワードでOracleウォレットを開く必要があります。デフォルトでは、Oracleウォレットのオーナーユーザのみがこのファイルの読み取り権限と書き込み権限を持っています。SharePlexを有効にしてウォレットを開くには、以下のいずれかを行います。

ウォレットファイルの読み取り権限をdbaグループに与えます。なぜなら、SharePlex管理者ユーザはそのグループのメンバーであるからです。

または...

ウォレットのオーナーにSharePlexを起動してもらいます。

詳細については、TDEのサポートの設定ページを参照してください。

SharePlexOracleアカウントを計画します。

（ソースデータベースとターゲットデータベース）

SharePlexインストール時、データベースセットアップ・ユーティリティを実行してSharePlexのデータベースアカウント（ユーザとスキーマ）を作成します以下は、このユーティリティを実行するデータベースユーザに必要な特権のリストです。

非マルチテナント（標準）データベース:

セットアップユーティリティを実行するユーザにはDBA権限が必要です。

マルチテナントデータベース:

セットアップユーティリティを実行するユーザはSYSDBAの権限を持っている必要がありますが（推奨）、少なくともsys.users$およびsys.enc$の権限を持つDBAユーザでなければなりません。

SharePlexユーザには少なくとも以下の権限が必要です。

create user c##sp_admin identified by sp_admin;

grant dba to c##sp_admin container=ALL;

grant select on sys.user$ to c##sp_admin with grant option container=ALL;

SharePlexオブジェクトのテーブルスペースを計画します。

（ソースデータベースとターゲットデータベース）

データベース・セットアップ・ユーティリティは、選択したテーブルスペースにいくつかのテーブルをインストールします。SHAREPLEX_LOBMAPテーブル以外は、テーブルスペースのデフォルトのストレージ設定を使用します。

SHAREPLEX_LOBMAPテーブルには、行の外に格納されたLOBのエントリが含まれています。これは、1 MBのINITIALエクステント、1 MBのNEXTエクステント、および10のPCTINCREASEで作成されます。MAXEXTENTSは120で、テーブルの最大許容値サイズは120 MBです。

推奨アクション: プライマリキーと一意キーのサプリメンタルロギングを有効にしている場合、SP_OCT_ENABLE_LOBMAPパラメーターを0に設定すると、SHAREPLEX_LOBMAPテーブルには何も保存されません。この場合、サイズが大きくなることを考慮する必要はありません。Readプロセスのパフォーマンスを最大化するために、プライマリキーと一意キーのサプリメンタルロギングを有効にすることを推奨します。

代替アクション: 通常、デフォルトのストレージはSHAREPLEX_LOBMAPに十分であり、400万以上のLOBエントリが許可されます。複製するOracleテーブルに、頻繁に挿入または更新される多数のLOB列がある場合は、SharePlexのテーブルスペースのサイズを適宜大きくすることを検討してください。このテーブルが、SharePlexの他のテーブルとテーブルスペースを共有していることを考慮してください。

データベースがコスト・ベース・オプティマイザ（CBO）を使用しており、SharePlexが処理するテーブルに多数のLOBが含まれる場合は、SHAREPLEX_LOBMAPテーブルを分析スケジュールに組み込みます。

注意: SharePlexを新規にインストールしても、以前のインストールからストレージパラメーターは変更されません。

SharePlex一時テーブルスペースを計画します。

（ソースデータベースとターゲットデータベース）

データベース・セットアップ・ユーティリティでは、compareコマンドで実行されるソートを含む、ソートやその他の操作に使用するSharePlex用の一時テーブルスペースの入力を求めるプロンプトが表示されます。デフォルトの一時テーブルスペースは、SharePlexのオブジェクトがインストールされている一時テーブルスペースです。compareコマンドを使用して大きなテーブル、特にプライマリキーや一意キーを持たないテーブルを比較する場合は、SharePlex専用の一時テーブルスペースを指定します。

SharePlexインデックスのテーブルスペースを計画します。

（ソースデータベースとターゲットデータベース）

データベース・セットアップ・ユーティリティは、SharePlexテーブルのインデックスを格納するテーブルスペースを要求します。デフォルトのインデックステーブルスペースは、SharePlexオブジェクトがインストールされているものです。I/Oの競合を最小化するには、テーブルがインストールされているテーブルスペースとは別のインデックステーブルスペースを指定します。

注意: 以前のバージョンのSharePlexのインデックスがSharePlexのオブジェクトテーブルスペースにインストールされている場合は、それらを別のテーブルスペースに移動し、セットアップユーティリティを実行するときにそのテーブルスペースを指定することができます。

必要なキュースペースの計画

SharePlexは、ローカルシステム上のキューで処理中のレプリケートされたデータを保存します。SharePlexプロセスが停止し（例えば、ターゲットシステムが停止した場合）、複製データがキューに蓄積された場合にこれらのキューが拡大できるよう、十分なディスクスペースが必要です。

各システムのキュースペースの量を決定するには:

1. 最悪のケースを想定して、許容できるダウンタイムの長さを見積もります。

2. その間にレプリケートされるデータ量を、以下の計算式を参考に決定します。この式は、REDOログの値を3分の1倍したものです。なぜなら、実際に複製されるデータはREDOログの約3分の1だけだからです。残りは、インスタンス自体を保守運用するためにOracleで使用されるデータです。

   [REDOログのサイズ×1時間のログスイッチ回数]×1/3×[ダウンタイムの時間数]＝各システムのキューに必要なディスク容量

例:

8時間のダウンタイムからのリカバリーを想定し、REDOログが60 MBだとします。REDOログは1時間に5回スイッチします。計算式によれば、SharePlexキューのために800 MBのスペースがソースマシンとターゲットマシンに必要です。

[60 MBのREDOログ]×[5スイッチ/時間]×[1/3]×[8時間]＝800 MBのディスク容量

Oracleクライアントをインストールします。

（オンプレミスのデータベース）

Oracleクライアントライブラリは、インストールとセットアップのためだけでなく、SharePlexの操作のためにも必要です。