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NetVault Plug-in for FileSystem 12.1 - ユーザー・ガイド

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インクルージョン・リストの考慮事項

•
インクルージョン・リストの最大サイズは、バックアップ実行時にプロセスが利用できるメモリ量によって異なります。 また、バックアップ時のシステム負荷によっても異なります。 それでも、小規模システムでは数万件のエントリを、メモリを大量に搭載した64ビット・システムでは数十万件ものエントリを登録することができます。
•
バックアップの対象とするファイルまたはディレクトリのフル・ファイル・パスを入力します。 インクルージョン・リストにワイルドカードは使用できません。
•
1行に1つのインクルージョンを指定します。
•
インクルージョン・リストに、非ASCII文字を含むファイルやパスは指定できません。 このような文字が含まれていると、ジョブが失敗する可能性があります。
•
エクスクルージョン・リストは、オフホスト・バックアップではサポートされていません。

インクルージョン・リストの追加

インクルージョン・リストを追加するには：
1
［NetVault Backupセレクション］ページで、インクルージョン・リストを追加するNetVault Backupクライアントを開きます。
2
プラグインのリストで［File System］を選択して、［Inclusionリストの表示］をクリックします。
3
［Inclusionリスト］ノードを開きます。
4
以下のいずれかの方法で、インクルージョン・リストを追加します。
•
ディレクトリ・ツリーからファイルを選択する
a
［Inclusionリストの参照］を開きます。
b
適切なノードを開いて、インクルージョン・リストがあるディレクトリを表示します。
c
インクルージョン・リストに対応するチェック・ボックスを選択します。
•
ファイル・パスを指定する
a
［Inclusionファイルの指定］を選択して、［Inclusionファイルの追加］をクリックします。
b
表示された［Inclusionファイルへのパスを入力してください］ダイアログ・ボックスで、インクルージョン・リストのファイル・パスを入力します。
c
［OK］をクリックします。
5
セレクション・セットを保存します。

インクルージョン・リストの削除

インクルージョン・リストを削除するには：
1
［NetVault Backup選択］タブで、利用可能なNetVault Backupマシンを開きます。
2
プラグインのリストで［File System］を選択して、［Inclusionリストの表示］をクリックします。
3
［Inclusionリスト］ノードを開きます。
4
インクルージョン・リストを追加した方法に応じて、［Inclusionリストの参照］または［Inclusionファイルの指定］を開きます。 必要に応じてディレクトリ・ツリーを開いて、インクルージョン・リストに対応するチェック・ボックスの選択を解除します。
5
セレクション・セットを保存します。

追加説明

•
バックアップ・ファイル・パスの長さ制限： バックアップ・ファイル・パスの長さの最大値は、データが存在しているOSやファイル・システムによって異なります。
•
Windowsの場合、パスの長さの最大値は260文字です。 パスは、ドライブ名、コロン、円記号（バックスラッシュ）、円記号で区切られたコンポーネント、および終了のNULL文字で構成されます（例：D:\<256 chars>NUL）。 Windowsは、最高32,767文字の拡張パス長もサポートしています。 パスは、円記号（バックスラッシュ）で区切られたコンポーネント（それぞれの長さは最高255文字）で構成されます（例：\\?\D:\very long path）。
•
LinuxおよびUNIXプラットフォームでは、パスの長さの最大値は1024文字です（ターゲット・ファイル名とパスを含む）。 パスには、最大255までの要素を指定することができます。 要素とは、パス内の個々のディレクトリおよびターゲット・ファイル名を指します。 異なるネームスペースを持つプラットフォームまたはファイル・システムにデータをリストアすると、パス要素の一部が切り捨てらることがあります。 これらの制限は、UNIXファイル・システム、特にZFSには適用されません。
LinuxおよびUNIXクライアントのバックアップでは、NetVault Backupはこれらの制限を強制しないcpioテープ形式を使用します。 ただし、OSによる制限は適用されます。 OSによる制限についての詳細は、関連するOSのドキュメントを参照してください。
•
LinuxおよびUNIXベースのクライアント上のハード・リンク： LinuxおよびUNIXクライアント上のハードリンク・ファイルの各種インスタンスは、それぞれ別のエンティティとみなされます。 NetVault Backup Plug‑in for FileSystemは、選択した各ハード・リンク・ファイルのファイル全体とリンク情報をバックアップします。 ハードリンク・ファイルのすべてのインスタンスをバックアップするには、それぞれのインスタンスを選択します。
たとえば、ファイル/usr/data1/a.txtがファイル/usr/data2/b.txtにハード・リンクされている場合は、ファイル/usr/data1/a.txtを選択すると、このファイルのみが（リンク情報を含む）バックアップされます。 /usr/data2/b.txtをバックアップするには、このファイルをバックアップ対象に含める必要があります。
 
* 
メモ： ファイル間の同期を維持するために、ハードリンク・ファイルのすべてのインスタンスを一緒にバックアップする必要があります。
•
LinuxおよびUNIXベースのクライアント上のシンボリック・リンク： バックアップでシンボリック・リンクが明示的に選択されている場合、リンク情報のみがバックアップされます。 リンクがポイントするファイルまたはディレクトリはバックアップされません。
•
Solarisのゾーン・パーティション分割： Solarisのゾーン・パーティション分割技術を使用しているシステムでは、非グローバル・ゾーンは、ループバック・ファイル・システムの読み取り専用マウント（通常は/usr、/lib、/sbin、および/platform）を使用して、グローバル・ゾーンとファイルを共有します。 ファイル・システム・バックアップでグローバル・ゾーン（「/」）が選択されている場合、これらのディレクトリはグローバル・ゾーンとシステム上で設定された各ゾーンに対してバックアップされます。 たとえば、システムに4つのゾーンが設定されており、ファイル・システム・バックアップでrootを選択している場合、このグローバル・ゾーン・ディレクトリのコピーが5つバックアップされます。 グローバル・ゾーンのバックアップ時にこれらのディレクトリが複数バックアップされることを回避するには、個別に選択を解除するか、またはエクスクルージョン・リストを作成します。
•
特殊マウント・ポイント： NetVault Backup Plug‑in for FileSystemは特定のファイル・システム・タイプを特殊マウント・ポイントとして取り扱い、これらのマウント・ポイントを再帰的に呼び出します。 ただし、マウント・ポイント自体は、バックアップ対象ディレクトリとなります。
procファイル・システムが以下のようにマウントされているLinuxクライアントを考えてみます。
none on /proc type proc (rw)
none on /var/named/chroot/proc type proc (rw)
システム全体のバックアップを実施する場合、バックアップには/procおよび/var/named/chroot/procディレクトリが含められます。 LinuxでBindとして設定されている場合、/var/named/chroot/procディレクトリ内のファイルのバックアップが試行されます。 ただし、バックアップ・ジョブは警告付きで終了します。 この問題を回避するには、/var/named/chroot/procディレクトリをエクスクルージョン・リストに追加することができます。
各OSの特殊マウント・ポイントを以下の表に示します。
 
表5. 各種オペレーティング・システムの特殊マウント・ポイント
オペレーティング・システム
ファイル・システム・タイプ

LinuxおよびHP-UX
•
proc
•
swap
•
sysfs

FreeBSDおよびMac OS X
•
procfs
•
kernfs
•
swap
•
devfs
•
fdesc
•
volfs

NCR
•
proc
•
stats

OSF
•
procfs

Solaris
•
proc
•
stats
•
mntfs
また、以下のファイル・システムも特殊マウント・ポイントとして取り扱われます。
•
bind
•
rbind
•
特殊なファイル： Solarisの場合、ドアがバックアップされません。 LinuxおよびUNIXの場合、ソケットがバックアップされません。
•
Windowsレジストリ・キー： Windowsの場合、以下のレジストリ・キーの下に記載されているファイルはバックアップされません。
•
HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\BackupRestore\FilesNotToBackup
•
HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\hivelist
バックアップ・セレクション・セットに含まれているディレクトリをマウント・ポイントに変更した場合、そのセレクション・セットを使った以降の増分バックアップは、フル・バックアップとして実行されます。 この問題は、停止したフル・バックアップに同じセレクション・セットを使用する場合にも発生します。 この問題に対処するには、バックアップ・セレクション・セットを再作成するか、編集する必要があります。
•
分散ファイル・システム（DFS）パス： DFSツリーのrootノードにアクセスするように設定されているユーザ・アカウントに、共有フォルダにアクセスする権限がない場合、シンボリック・リンク・アイコンはフォルダ・アイコンの代わりにシェアを伴います。 ユーザーが必要な権限を持たない場合、バックアップは警告付きで終了します。
NetVault Backup Plug‑in for FileSystemは、DFSファイルとディレクトリのみをバックアップして、DFSツリーはバックアップしません。 リストア時にツリー構造が存在しない場合、データはローカルのファイル・システムにリストアされます。
DFSツリーをバックアップするには、DFS rootのあるクライアント上でバックアップ・プレスクリプトを実行し、バックアップに含まれるファイルにツリー構造を書き込みます。 また、DFS構造をNetVault Backup外にバックアップすることも可能です。 たとえば、Windowsのdfscmdツールに「batch」オプションを指定して、DFS構造を「.bat」ファイルに書き込めます。
dfscmd /view <\\rootservername\namespace /batch > <path\filename.bat>
•
NSSボリュームの拡張属性： NSSボリュームのnovell.metadata拡張属性をバックアップ/リストアするには、attrパッケージをインストールして、ListXattrNWMetadataおよびCtimeIsMetadataModTimeスイッチを有効にします。 NSSコンソール（NSSCON）でこれらのスイッチを有効にする例を以下に示します。
1
ターミナル・セッションを開始します。
2
rootとしてログインします。
3
以下のコマンドを入力します。
nss /ListXattrNWMetadata
nss /CtimeIsMetadataModTime
これらの設定は一時的なもので、マシンの再起動時に保存されることはありません。
再起動後もこれらのスイッチを常時有効に設定するには、nssstart.cfgファイル（/etc/opt/novell/nss/ディレクトリ内）を開いて以下の行を追加します。
/ListXattrNWMetadata
/CtimeIsMetadataModTime
スイッチの記述が正確で、スラッシュ文字（/）の後にスペースが入っていないことを確認します。 nssstart.cfgファイルのスイッチ名の指定が誤っていると、解析エラーによりNSSプールがマウントされません。
•
クラスタ・データ： 仮想クライアントを使ってクラスタ・データをバックアップする場合、アクティブ・ノードが保有しているLUNのみがバックアップされます。パッシブ・ノードが保有しているLUNはバックアップされません。
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