この記事ではKACE エージェントの(オンボード)プロビジョニングによるインストールに失敗する場合の(特にWindowsプラットフォーム向け)対処方法や注意すべき事項について説明します。
このトピックの詳細については、[トレーニングコースへのリンク]を参照してください。KACE-SMA Course 2 Installing the KACE SMA Agent-Web-based Training
注:このコースは英語でのみ提供されています
オンボードプロビジョニング(Web管理コンソールからのプロビジョニング)によるエージェントインストールではネットワーク通信に着目すると大きく以下の2つのステップで行われます。
STEP1. KACEサーバー から ターゲットのPCへ接続
ターゲットPCは KACEサーバーへアクセスするためのプログラムが転送されて実行されます。
これによりSTEP2の作業が開始されます。
WinRM無し: K1SMA -> (port 445,139) Endpoint
WinRM有効: K1SMA -> (port 5985) Endpoint
STEP2. ターゲットPCがSMA上にあるエージェントインストールファイルを取得
Endpoint -> (port 445,139) K1SMA
ここでインストールに必要なMSIやバッチファイルが呼び出されて実行されます。
その際、\\K1SMA\clientの)\agent_provisioning\windows_platform\以下のファイルが使用されます。
ただし、SMB通信不可の時には HTTPプロトコルで取得されます。
上記において通信を阻害する要因があれば何らかのエラーが結果に出力されます。
プロビジョニングにおいてWindowsシステムの管理共有へのアクセス、管理者権限でのプログラム起動できることが必要です。
またクライアントOSはSMAの共有(\k1sma\client)およびWeb/KONEA(80, 443)へも接続できる必要があります。
「WinRMを試す」オプション
メモ: WinRMは以前のバージョンから使用できますが v9.1からWindows向けのプロビジョニングでは必須となります。
「WinRMを試す」にチェックをいれて有効にしていればSMAはSTEP1フェーズでSMB(139,445ポートへの通信)の代わりにWinRMでの通信を試みます。
[チェック] WinRMを試す ポート:5985 (デフォルト)
WinRMを使用する場合、各デバイスはエージェントインストール以前にWinRMが適切に構成されていて管理者として操作できる必要があります)
WinRMを使用しない場合は外してください。
WinRMを使用したプロビジョニングのトラブルシューティングについてはナレッジベース 252514 をご参照ください。
[WinRM試すオプションを使用しない場合のトラブルシューティング]
インストール時の問題を発生しないようにするためのポイント
以下の1と2についてはプロビジョニング時のみの要件です(SMB通信)。
3についてはSMAサーバーと通信してSMAエージェントが機能するための要件です。
1. SMAがターゲットPCの管理共有( \\PC\admin$ )に管理者ユーザーでアクセスできること
SMAと同じネットワークにあるPCからターゲットPCへの接続を確認します。
(これはターゲットPC上で行っても確認にはなりません)
ステータス ... リモート名 ...
---------------------------------
OK \\ターゲットのIPアドレス\admin$ ...
1-3.エクスプローラーから\\ターゲットのIPアドレス\admin$ へアクセスします。
ターゲットマシンのadmin$(%SystemRoot%\System32配下)が閲覧できることを確認します。
ActiveDirectory環境でGPOによるインストールが検討できればGPOによるインストールもご検討ください。
Using the K1000 GPO Provisioning Tool for Agent Deployment (133776)
2-1. SMAのSamba共有が有効であることを確認します。
複数組織機能が有効の場合:
画面右上で System に切り替え、設定| セキュリティ設定 へ移動し、「SAMBA共有設定を有効にする」がチェックされていることを確認します。
次に、Defaultまたは追加の組織に切り替え、設定|一般設定にて、「SAMBA共有を有効にする」がチェックされていることを確認します。
単一組織の場合:
設定 | セキュリティ設定 へ移動し、「SAMBA共有を有効にする」がチェックされていることを確認します。
「セキュリティ設定」の内容を変更するにはシステム再起動を伴います。
2-2. Sambaが有効であることを確認したら、ターゲットPCからExplorerにて以下のパスにアクセスできるかどうか確認します。
\\K1SMAサーバー名\client
(Default以外の組織では client_# のように組織番号がつきます。)
K1SMAサーバー名 の値は 設定|ネットワーク設定 にあるアプライアンスネットワーク設定の 「Webサーバー名」を確認してください。
この値がDNSホスト名(例:kbox).ドメイン名(yourdomain.local) となっていることを確認します。
(例:kbox.yourdomain.local)
ネットワーク設定の設定値を変更する場合にはSMAサーバーの再起動を伴います。
再起動後、クライアントが「Webサーバー名」を名前解決できることをご確認ください。
ここで、エクスプローラーから \\Webサーバ名\client\agent_provisioning\...にアクセスできれば確認は完了です。※
※v6.0以上でSSOを有効にしている場合、FQDNでSMA共有clientにアクセスできない場合があります。
その際にはプロビジョニングスケジュールに以下の変更を行って回避してください。
[v6.0/6.2] "一般設定" - "SMAのサーバ名またはIPアドレス" に SMAのホスト名(ショート名)またはSMAのIPアドレスを入力する
[v6.3] "高度"-"代替のダウンロード場所" にSMAのIPアドレスを入力する
3. ターゲットPCはSMAホスト名(FQDN)でSMAサーバーの80(http),443(KONEA)にアクセスできること
インストール失敗の原因とは直接関係ございませんが、その後のご利用に影響します。
ターゲットPCがSMAWebサーバー名の名前(FQDN)を正引き解決できることを確認します。
詳細については 「インベントリが更新されないまたはコンピュータインベントリに現れない場合の調査指針」 (140111) をご参照ください。
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