KBE起動時にネットワークインターフェースカードのドライバーが読み込まれているか、およびどのドライバーが使用されているかを確認する手順を説明します。
KBE起動途中にコマンドプロンプトウインドウが以下のような表示で止まる場合に有用です。
ERROR: Unable to determine server IP address. Check DHCP options and network drivers.
WARNING: Using hardcoded IP address as fallback
*** Pinging Appliance to check for valid device IP
Could not ping Appliance
PXEまたはUSBでKBEのイメージ(boot.wim)がロードされたあとで、KBE(WinPE)は初期化を行ってIPアドレスやDHCPオプションを受け取り、SDAのファイル共有のマウントを試みます。
その際、ネットワークアダプタのドライバーが機能しないとIPアドレス自体をとれないため、その後の処理が失敗してコマンドプロンプト画面がが残ります。
重要: この記事の情報によってQuest テクニカルサポートからガイドできることはあくまでもNICが機能しているかどうか、および現状どのようなドライバーが組み込まれているかであり、問題解決のための具体的な情報(必要なドライバーの選定や入手方法)は必ずしもご案内はいたしかねます。
KBEの起動が途中で失敗した場合、以下の情報を確認・収集してください。
■起動できないPCのベンダー/モデル情報
ハードウェア構成・利用するドライバーをある程度識別可能な機種の情報をご提供ください。
例 Dell Latitude 3520
製品シリーズ名 Latitude だけではベンダーに提供されるドライバーを絞れません。
また製品仕様が確認できれば有線LANポートの有無などからUSB LANドングル使用・不使用などを推測できます。
■ wpeinit.log [KBE上]
KBEのコマンドプロンプトからwpeinit.logを開きます。
X:\Windows\System32> notepad wpeinit.log
あるいは
X:\Windows\System32> type wpeinit.log
正常時(あるいはドライバが見つかった)には以下のような出力を確認できます。
[...]
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info Spent ###ms installing network components
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info Installing device pci\........ X:\windows\INF\oem##.inf succeeded
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info Spent ###ms installing network drivers
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info QueryAdapterStatus: found operational adapter with DHCP address assigned.
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info Spent #ms confirming network initialization; status 0x00000000
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info STATUS: SUCCESS (0x00000000)
[...]
適合するドライバが存在しない場合には以下のようなログが確認できます。
[...]
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info Spent ###ms installing network components
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info Spent ###ms installing network drivers
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Error QueryAdapterStatus: no adapters found.
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info Spent ###ms confirming network initialization; status 0x80004005
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info WpeWaitForNetworkToInitialize failed; ignoreing error
YYYY-MM-DD hh:mm:ss.nnn, Info STATUS: SUCCESS (0x003d0001)[...]
■ ipconfig [KBE上]
ipconfig コマンドはドライバーが有効な場合にはイーサーネットアダプタの情報を出力してくれます。デバイスにたいして利用可能なドライバがなければ表示されません。
ipconfig /all
イーサネットアダプター Ethernet0の情報が表示されており、かつ、ネットワーク内のDHCPサーバーで定義された範囲のIPアドレスを持っているかどうか確認してください。
■ PXEブートによるKBE選択か、KBEインストールのUSBからの起動か
■ イーサネットアダプタはオンボードか、USB経由のLANアダプタかどうか
起動方法によって整えるべき環境条件・組み込むべきドライバー構成が異なる場合があります。
■ KBEドライバーレポート [SDA 管理者UI]
KBEに組み込まれているドライバーの一覧は以下の手順で確認できます。
Class NameがNetで始まる行がネットワーク関連のドライバーを示しています。
■ setupapi.dev.log / setupapi.offline.log [KBE上]
より詳細な情報として必要になる場合があります(起動はしている、IPアドレスはとれているが通信が不安定などの状況)
X:\Windows\Inf\setupapi.dev.log はロードされたドライバーのより詳細な情報が記録されています。
X:\Windows\Inf\setupapi.offline.logにはKBE作成時に組み込みが行われたドライバーの情報が記録されています。KBEドライバパックのパスなども含まれるためドライバストアからロードされたドライバのOEM番号などから組み込んだドライバを追跡できます。
X:\Windows\system32\wpeinit.log
X:\Windows\Inf\setupapi.dev.log
X:\Windows\Inf\setupapi.offline.log
これらのファイルはネットワークが機能しないと集められませんが、KBE入りUSB起動で失敗している場合、USBドライブにコピーすることで回収できます。
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