この記事では KACE Systems Management Appliance を v11.0からv11.1へアップグレードする手順を説明します。
リリースノート
KACE Systems Management Appliance 11.1 Common Documents Release Notes
新機能と強化点、廃止される機能、解決済みの問題、既知の問題、システム要件、アプライアンスの更新等
技術仕様 ( Technical Specifications for Virtual Appliances)
仮想化インフラストラクチャ要件(Virtualization Infrastructure Requirements)
ESXi 6.7以上(FreeBSD 12.1のため) 、Windows Server 2016 / Windows Server 2019 のHyper-V
サーバーの最小バージョン: 11.0 (重要 2022 May 17追記 KACE SMA April 2022 Critical Security Hotfix (338355)対応のため、11.1.264 へ更新する前に 必ず11.0.275 にしてください。11.0.273に対し k1_hotfix_11x_consolidated_security_apr22_20220428.kbinを適用することで11.0.275にバージョンアップされます)
エージェントの最小バージョン: Agent 10.2 (サポートされないバージョンのアップデートは 【補足】 参照)
サーバーバージョンが前提を満たしていない場合、満たすように先に更新を行ってください。
参考記事: KACE システム管理アプライアンスを複数前のバージョンからアップグレードするパスについて (155574)
バックアップファイルの取得
バージョンアップ作業前にはKACE SMAのメンテナンスバックアップによる直近のバックアップをKACE SMA外部に保存しておくことを強く推奨します。
KACE SMA上でのバックアップデータの作成は、毎日夜間のメンテナンス時刻で行われておりますのでFTPまたはブラウザから直近のファイルを外部にダウンロードするのみです。
(単一組織SMAの場合) 設定→「バックアップと復元」に移動します。
(複数組織SMAの場合) 組織をシステム に切り替えて 設定→「バックアップと復元」に移動します。
オフボード転送を設定してバックアップファイルを安全な場所に保管している場合、上述の作業は不要です。オフボード先に正しくファイルが保存されていることをご確認ください。
以下のファイルを取得します。
差分バックアップのダウンロード: yyyymmdd_k1_incr_version_YYYYMMDD.tgz
詳細は次の記事をご確認ください:
手動でK1000のバックアップを行いバックアップファイルを取得する方法 (176568)
バックアップファイルを自動で指定のディレクトリに転送する方法 (260737)
KACE SMAでは一度上げたバージョンを直接ダウングレードすることはできません。詳細については以下の記事をご確認ください。
- Dell Updateの変更
11.0から11.1の更新では Dell Updateが新しいカタログを利用するように変更されます。これに伴ってDellUpdate関連の設定やレポートは引き継がれません。 DellUpdate機能を使用している場合には 改めて設定してください。
バージョン更新用ファイル(.kbin)の入手
以下のページにアクセスし、画面上の サインイン からサインインします。サインインパスワードがわからない場合、パスワードのリセットを実施ください
最新リリースのダウンロード https://support.quest.com/ja-jp/download-product-select
検索欄にて、KACE Systems Management Appliance を検索して選択します。 その後、製品バージョン を選択して各ファイルのダウンロードを実施します。
11.1 サーバー更新ファイル: k1000_server_11.1.264.kbin (2022May17: KACE SMA April 2022 Critical Security Hotfix (338355) 対策のため k1000_server_11.1.263.kbin は廃止)
1. 製品バージョンから[11.1] を選択します。
2. Update の「KACE Systems Management Appliance 11.1.264」あるいは その行の下矢印をクリックするとダウンロード選択がされます。
3. [ダウンロードに追加]→[今すぐダウンロード]をクリックしてダウンロードします。
11.1 エージェント更新ファイル 11.1.103 Agent Bundle: k1000_agents_11.1.103.kbin
サーバー v11.1.264 へのアップグレード
SMAサーバーの管理コンソールに admin ユーザーでログイン後、下記の項目へと進みます。
11.1.263 のkbinをお持ちの場合:現在のバージョン が 11.0.270あるいは11.0.273 を満たすことを確認します。
11.1.264 のkbin を適用するには現在のバージョン が 11.0.275であることを確認します。
更新を開始します。
使用可能な更新 が 11.1.263 となっている場合には [今すぐ更新]ボタンを押します。
使用可能な更新 が 11.1.263 となっていない場合 または 無し の場合、手動更新 にて、サーバー更新ファイル: k1000_server_11.1.263.kbin を指定して 更新 を押します。
この間、手動でのSMAサーバーの再起動・停止/電源停止等は実施しないでください。
Webブラウザから管理インターフェース画面の利用が可能になりましたら使用許諾の確認が表示されます。
ログイン後、画面右側の ”サポートが必要な場合” のバーをクリックし、表示される情報アイコンをクリックして、 バージョン の表示が 11.1.264 となったことを確認してください(ログイン前にも画面下部に表示されます)。
次のメッセージがダッシュボードに表示されることがありますが更新後の初回のバックアップ後に発生しなければ問題はありません。
- '緊急: 1つまたは複数のエラーが発生したためK1000の日ベースのバックアップが失敗しました:「ベースバックアップ」ファイルが存在しません。「増分バックアップ」が存在しません。購入したばかりのK1000では、最初のバックアップが実行されるまでこれらのメッセージが表示されます。このメッセージが表示され続ける場合は、サポートにお問い合わせください。'
参考: アップグレード後、緊急のバックアップエラーが発生(155171)
次のメッセージへの対処は 「レガシーエージェントの無効化」 のセクションをお読みください。
- '安全ではないレガシーエージェントでも SMA に接続できます。この状況では、アプライアンスの全体的なセキュリティが低下します。11.0 より前のすべてのエージェントをアップグレードし、この設定を無効にする必要があります (this is a System level change).'
- 'レガシー(バージョン 11.0 より前)エージェント管理デバイスに、現在接続しています。これらのエージェントをすぐにアップグレードしないと、次の SMA アップグレード後に、これらのエージェントは永久に切断されます。'
エージェントの11.1.103 への自動更新
自動でエージェントバンドルがダウンロードされた場合には以下のバンドル更新・確認の手順から実施します。 エージェントバンドルファイルを手動でアップロードする場合の適用の手順.から実施します。
エージェントバンドルを更新します。
バージョン情報の確認 エージェント:使用可能なバージョンが 11.1.103 となっていることを確認します。
バンドルの適用
エージェントのアップデート を開きます。
通知更新 にて アップデートの削除 をクリックします。登録済みのバンドルが削除されます。
エージェントバンドル 11.1.103 が利用可能な場合には [適用] を押します。 エージェントバンドルファイルを使用する場合、 バンドルされたエージェントファイル(.kbin) からエージェントバンドルファイル k1000_agents_11.1.103.kbin を選択してアップロードします。
通知更新 の エージェントバージョン が 11.1.103 になったことをご確認ください。
登録済みのデバイスエージェント更新 (後からでも結構です)
設定|プロビジョニング|エージェントのアップデート へ移動し、エージェント設定の有効欄にチェックが入っていることを確認します。
「すべて」のチェックあるいは個別デバイスおよびラベル指定したマシンが設定されていますと 対象のマシンへの更新がスケジュールされます。 エージェントソフトウェアが更新されると、デバイスインベントリの エージェントのバージョン に新しいバージョンが反映されます。
エージェントからサーバーに接続されていればチェックインの周期で更新がおこなわれますが、念のため一晩程度お待ちください。
台数が多い場合にはネットワークへの負荷が懸念されます。一度にすべてのマシンに更新をするのではなくラベル等で指定して順次更新を進めるかレプリケーションを使用して負荷を調整ください。 (1台あたりWin:68MB,Mac:83MB,RHEL:60MB程度の転送が発生します)
エージェントの更新手順は以上となりますが アップデート後のタスク として「正常に完了していることの確認」「セキュリティ設定の確認」を実施いただくことをお勧めします。
レガシーエージェントの無効化
デバイスへインストール済されたすべてのエージェントがv11.0以上へ更新されたらレガシーエージェントの通信を無効化してください。
重要: この項目の設定を一度「無効」にすると二度と有効には戻せません(10.2までのすべてのエージェントと通信できなくなります)。
1. エージェント設定 へ移動
(複数組織機能が有効なSMAの場合、先にシステムへ切り替えてから) 設定 | コントロールパネル | エージェント設定 へ移動します。
# レガシー無効化が設定済みの場合この項目は見えません。
2.チェックボックスを外す
「レガシエージェントの許可(11.0 より前) 」のチェックを外す。
3. 保存してサービスを再起動 をクリック
重要: SMA v11.0以降、新規でエージェント管理デバイスをインベントリに追加するには、検疫状態での手動承認を行うか、トークンによる承認が必要となります。
エージェントの検疫について (328369)
バージョン11.0: トークンを使用するエージェントの手動インストール (328406)
バージョン11.0での新機能: 適切なトークンが組み込まれたエージェントインストーラーを取得する (328407)
v10.2以前までのSMAとはデバイスインベントリの受け入れ方針が異なりますのでご注意ください。
既存動作中のエージェントが更新後バージョンのサーバーで最小要件未満のバージョンの場合、自動更新によるアップデートは保証されません。(テクニカルサポートでは自動更新が機能する想定でのトラブルへの対応は行いません)
アップグレード前にサポート対象バージョンへ更新していただくか、それが困難な場合、サーバーアップグレード後に手動あるいはKACE以外の仕組みでの更新をご検討ください。
(1) Agent msiとmsiexecコマンドを使用して手動でインストールする
msiexec /qn /i ampagent-11.1.103-x86_K1000Webサーバー名.msi TOKEN=トークン文字列
あるいは
msiexec /qn /i ampagent-11.1.103-x86.msi HOST=K1000Webサーバ名
TOKEN=トークン文字列
(2) 何らかのツールを使用してリモートでのインストールを行う
PSTools/PSexec を利用してKACE エージェントを遠隔操作する方法 (148209)
(3) ActiveDirectoryのGroupPolicyを使用する
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