SharePlex ライセンスユーティリティを使用すると、SharePlex 複製環境のホストのライセンスキーを表示および追加できます。SharePlex の各インストールには、有効なライセンスキーが必要です。3 種類の SharePlex ライセンスキーが存在しています。
SharePlex の現在のライセンスモデルで提供されるライセンスは特定のホストを対象としており、エディションに応じて、コアまたはソケットと特定のメッセージリポジトリ(データベース、JMS またはテキストファイルなど)に基づいてライセンスが付与されます。詳しいライセンス条件はアカウントマネージャから入手する必要があります。
有効なライセンスキーがない場合は、Quest Technical Support または Quest 営業担当にお問い合わせください。このドキュメントに記載されている適切な手順を使用して、ライセンスリクエストのサポートに必要な情報を入手してください。
Unix および Linux システムでは、次の用途によって別個のユーティリティを使用します。
Quest がライセンスキーを生成するのに必要なローカルホストに関する情報を収集するには、splex_uname ユーティリティを使用します。SharePlex 製品ディレクトリの install サブディレクトリからこのユーティリティを実行します。
$ /proddir/install/splex_uname
以下の例のような情報が表示されます。
Local system info: Host Name = irvspxu09 Host ID = 2198894273 (831076C1 HEX) Operating System = SunOS Machine model = SUNW,UltraAX-i2 CPU Type = sparc9 CPU Speed = 500 Number of CPUs = 1
SharePlex のインストール中にライセンスキーをマシンに追加したり、後でライセンスのタイプを別のタイプに変換したりするには、splex_add_key ユーティリティを使用します。
splex_add_key ユーティリティを使用すると、次の操作を実行できます。
splex_add_key を実行するには
SharePlex が実行中の場合はこれをシャットダウンします。
sp_ctrl> shutdown
SharePlex 製品ディレクトリの install サブディレクトリから splex_add_key を実行します。
$ /proddir/install/splex_add_key
キーのインストール方法に合わせて適切なオプションを選択します。
SharePlex License Utility 1) Read license key from file 2) Enter license key manually 3) Add license key for alternate host q) Quit License Utility Enter option:
注:クラスタにインストールする場合はオプション 3 を使用します。
キーを手動で入力する場合は、ライセンスキーの前の SPLEXKEY= 文字列、スペース、および大文字と小文字の使い分けを含めて、Quest から受け取ったとおりにライセンスキーを入力します。キーの入力が終了したら、Enter を押します。
ライセンスキーとともに Quest から受け取った SiteMessage テキスト文字列を入力します。
注:オプション 3 を選択してクラスタにインストールした場合は、ライセンスユーティリティを終了するまで、ライセンスする他のマシン ID を要求するプロンプトが表示され続けます。
マシン上の SharePlex ライセンスキー、ライセンスタイプ、および有効期限を表示するには、splex_get_key ユーティリティを使用します。SharePlex 製品ディレクトリの install サブディレクトリからこのユーティリティを実行します。
$ /proddir/install/splex_get_key
以下の例のような情報が表示されます。
$ /splex/proddir/install/splex_get_key Customer Name = Quest License Key = EANLCF3P56F8M1JB1K6RBJCBB6TBEP0 Product Name = SharePlex Oracle License type = demo key Expired on = 01/01/2008 12:00 AM
Windows プラットフォームでは、システムのマシン ID の取得を含むすべてのライセンス機能が SpUtils ユーティリティから実行されます。Windows デスクトップのショートカットから SpUtils ユーティリティを起動します。
Quest がライセンスキーを生成するのに必要なローカルホストに関する情報を表示するには、Information タブを選択します。クラスタでは、SpUtils をそれぞれのノードで実行します。
SharePlex のインストール中にライセンスキーをマシンに追加したり、後でライセンスのタイプを別のタイプに変換したりするには、SpUtils を使用します。クラスタでは、SpUtils をプライマリノードで実行します。
SharePlex が実行中の場合は、以下の操作を実行します。
Port リストから SharePlex ポート番号を選択します。
Add License をクリックします。次に、Quest から受け取ったとおりに次の情報を入力するか、その情報を貼り付けます。
(Windows クラスタ)クラスタの別のノードのライセンスを追加するには、Add Alternate Host Id チェックボックスをオンにして、その後 CPU ID リストボックスからマシン ID を選択します。この手順を繰り返して、クラスタ内のすべてのセカンダリノードにライセンスを追加します。
OK をクリックしてユーティリティを終了します。
SharePlex を開始するには、以下の操作を実行します。
License Key タブを選択します。次に、ライセンス情報を表示するポート番号を選択します(複数の SharePlex インスタンスを実行している場合)。
クラスタでは、SpUtils をそれぞれのノードで実行してローカルライセンスを表示します。
SharePlex は、Windows プラットフォームでサービスとして実行されます。サービス名は SharePlex port_number です。ここで、port_number は、その SharePlex インスタンスに関連付けられているポート番号です。
SharePlex は、初期インストール時に Windows サービスとしてインストールされません。SpUtils ユーティリティを使用してサービスを追加および開始する必要があります。
SharePlex をサービスとして追加および開始するには
このサービスは、できるだけ早く複製が開始されるように、自動スタートアップモードでインストールされます(つまり、システムの起動時に開始されます)。スタートアップステータスを変更するには、Windows コントロール パネルの 管理ツール にある サービス アプレットを使用します。
Oracle セットアップユーティリティ(ora_setup)を実行し、SharePlex を Oracle ユーザーとして設定して、必要な SharePlex データベースオブジェクトを作成します。このセットアップユーティリティは、次の項目を作成します。
このトピックの内容をすべて確認してから、セットアップユーティリティを実行することをお勧めします。
サポートされるプラットフォーム上の Oracle
SharePlex のインストールの時点で Oracle セットアップを実行するかどうかは、これがソースシステム、中間システム、またはターゲットシステムに該当するかどうかと、データを同期化する方法に左右されます。初期同期の手順を確認するには、『SharePlex 管理ガイド』を参照してください。
システムの種類 | Oracle セットアップを実行するタイミング |
---|---|
ソースシステム |
SharePlex のインストール時 |
中間システム | 中間システムは、カスケード設定で使用されます。この設定では、SharePlex がデータを(単一または複数の)リモートシステムに複製して、そのデータを中間システムから最終的なターゲットに送信します。中間システム上のデータベースにデータを post するように SharePlex を設定し、ホットバックアップを使用してこのシステムおよびターゲット上でデータを作成する場合は、中間システムおよびターゲットシステムで Oracle セットアップを実行しないでください。実行するタイミングは、初期の同期手順の実行時です。 |
ターゲットシステム |
複製をアクティベートする準備が整ったら、ソースおよびターゲットデータの同期に使用する方法に基づいて、次の手順を実行します。
|
Oracle セットアップは、データベースへの接続時に SharePlex ユーザーが使用するために、次の接続のいずれかを設定できます。
データベースの種類 | 接続 |
---|---|
ASM を使用する / 使用しないデータベース | Bequeath |
ASM を使用する / 使用しないデータベース |
TNS エイリアス |
ASM を使用する PDB |
PDB 用の TNS エイリアスと ASM インスタンス用の TNS または Bequeath |
SharePlex はローカル BEQUEATH 接続や、TNS エイリアスによるリモート接続をサポートしています。Oracle セットアップ用に、使用する接続の種類に応じて、必要な接続値を準備します。Oracle セットアップを実際に実行する前に、プロンプトの内容を確認しておくには、「Oracle セットアップの実行」を参照してください。
Oracle セットアップは、SharePlex 用のいくつかのデータベースオブジェクトをインストールします。Oracle セットアップの実行前に、これらのオブジェクトのストレージ要件を満たしている必要があります。次の表を参照してください。
ストレージ | 説明 |
---|---|
SharePlex オブジェクト表領域 |
セットアップユーティリティは、ユーザーが選択した表領域にいくつかのテーブルをインストールします。SHAREPLEX_LOBMAP テーブル以外のすべてのテーブルが、表領域のデフォルトのストレージ設定を使用します。 SHAREPLEX_LOBMAP テーブルには、行外に格納された LOB のエントリが含まれています。このテーブルは、1 MB の INITIAL エクステント、1 MB の NEXT エクステント、および PCTINCREASE が 10 で作成されます。MAXEXTENTS は 120 であり、テーブルの最大許容サイズは 120 MB になります。 通常、SHAREPLEX_LOBMAP にはデフォルトのストレージで十分であり、400 万個超の LOB エントリに対応できます。複製対象の Oracle テーブルに、挿入または更新される頻度が高い LOB 列が多数含まれる場合は、必要に応じて SharePlex 表領域のサイズを増やすことを検討してください。このテーブルが他の SharePlex テーブルと表領域を共有していることを考慮してください。 データベースがコストベースオプチマイザ(CBO)を使用していて、SharePlex が処理するテーブルに膨大な数の LOB が含まれている場合は、SHAREPLEX_LOBMAP テーブルを分析スケジュールへ組み込みます。 注: SharePlex の新規インストールによって、ストレージパラメータが以前のインストールから変更されることはありません。 |
SharePlex 一時表領域 |
セットアップユーティリティでは、compare コマンドによって実行される並べ替えなど、SharePlex による並べ替えやその他の操作に使用するための一時表領域の入力を求められます。デフォルトの一時表領域は、SharePlex オブジェクトがインストールされているインデックス表領域です。compare コマンドを使用して、特にプライマリキーや一意キーを持たない、サイズの大きいテーブルを比較する予定の場合は、SharePlex 専用の一次表領域を指定します。 |
SharePlex インデックス表領域 |
セットアップユーティリティで、SharePlex テーブルのインデックスを格納する表領域の入力を求められます。デフォルトのインデックス表領域は、SharePlex オブジェクトがインストールされているインデックス表領域です。I/O 競合を最小限に抑えるには、テーブルがインストールされたインデックス表領域とは異なるインデックス表領域を指定します。 注: 以前のバージョンの SharePlex からのインデックスが SharePlex オブジェクト表領域にインストールされている場合、このインデックスを別の表領域に移動し、セットアップユーティリティの実行時に、その表領域を指定できます。 |
O7_DICTIONARY_ACCESSIBILITY が FALSE に設定されている場合にデータディレクトリ(DBA ロール外)にアクセスするには:
grant select any dictionary to SharePlexUser;
DDL を複製するには
grant select any table to SharePlexUser with admin option;
grant create any view to SharePlexUser with admin option;
Oracle セットアップを実行するユーザーは、次の権限を持っている必要があります。
非マルチテナント(標準)データベース
セットアップユーティリティを実行するユーザーは DBA 権限を持っている必要がありますが、TDE のサポートが必要な場合、このユーザーは SYSDBA 権限を持っている必要があります。
マルチテナントデータベース
セットアップユーティリティを実行するユーザーは SYSDBA 権限を持っていることを推奨しますが、少なくとも、sys.users$ および sys.enc$ の権限を持つ DBA ユーザーであることが必要です。SharePlex ユーザーに必要な最低限の権限付与は、次のとおりです。
create user c##sp_admin identified by sp_admin;
grant dba to c##sp_admin container=ALL;
grant select on sys.user$ to c##sp_admin with grant option container=ALL;
CDB で TDE サポートが必要な場合、次の追加権限が必要になります。
grant select on sys.enc$ to c##sp_admin with grant option container=ALL;
重要! この手順を実行する前に、Oracle インスタンスが開いている必要があります。
(Unix および Linux のみ)複数の変数データディレクトリを使用している場合、データベースセットアップを実行している SharePlex インスタンスの変数データディレクトリを指し示す環境変数をエクスポートします。
ksh シェルの場合:
export SP_SYS_VARDIR=/full_path_of_variable-data_directory
csh シェルの場合:
setenv SP_SYS_VARDIR /full_path_of_variable-data_directory
オペレーティングシステムのコマンドプロンプトから
重要! Windows で SharePlex をデフォルトの 2100 以外のポートでインストールした場合は、-p オプションを使用してポート番号を指定します。たとえば、次のコマンドではポート番号は 9400 です。
C:\users\splex\bin>ora_setup -p9400
システムがソースシステムであるか、ターゲットシステムであるか、またはその両方であるかを SharePlex の設定で指定します。
注:このプロンプトは、このデータベースのセットアップを初めて実行するときにのみ表示されます。
プロンプト | 応答 |
---|---|
Will SharePlex install be using a BEQUEATH connection?(Entering 'n' implies a SQL*net connection): |
Enter を押してローカルの BEQUEATH 接続を使用するか、N を入力して TNS エイリアス接続を使用します。 注:データベースがマルチテナントデータベースである場合、または SharePlex をクラスタ(Oracle RAC など)で使用する場合は、N と入力してtns_alias を使用する必要があります。 |
(BEQUEATH= Y の場合) Enter the Oracle SID for which SharePlex should be installed:
(BEQUEATH= N の場合) Enter the TNS alias for which SharePlex should be installed: |
非マルチテナントデータベース:デフォルトをそのまま使用するか、正しい SID または TNS エイリアスを入力します。RAC では、tns_alias を「Oracle クラスタでの SharePlex の設定」で作成したグローバルエイリアスにする必要があります。 マルチテナントデータベース:PDB の tns_alias を指定します。 |
Enter a DBA user for SID |
非マルチテナントデータベース:DBA 権限を持つデータベースユーザーの名前を入力します。 マルチテナントデータベース:アカウントおよびオブジェクトのインストールに必要な権限を持つ共通ユーザーの名前を入力します。 |
Enter password for the DBA account, which will not echo: |
非マルチテナントデータベース:DBA ユーザーのパスワードを入力します。 マルチテナントデータベース:共通ユーザーのパスワードを入力します。@ および接続文字列の残りの部分を省略します。適切な形式の接続文字列が SharePlex によって作成されます。 |
Current SharePlex user is user. Would you like to create a new SharePlex user? |
既存の SharePlex アカウントを更新するにはN と入力し、新しい SharePlex アカウントを作成するには Y と入力します。プロンプトが表示されたら、資格情報を入力します。 既存の SharePlex ユーザーについては、正しいパスワードの入力を 5 回試行できます。パスワードは難読化されます。 重要! アクティブな設定があり、SharePlex スキーマを変更した場合は、SharePlex オブジェクトを古いスキーマから新しいスキーマにコピーして、複製環境を保持します。 |
Do you want to enable replication of tables with TDE? |
注意: これがアップグレードであり、TDE を有効にしてある場合は、このプロンプトの前に次のプロンプトが表示されます。 Formerly, SharePlex required a Shared Secret key. Now, the pathname of the TDE wallet is required. Y を入力すると、TDE ウォレットファイルのパス名の入力を求めるプロンプトが表示されます。ウォレットファイル名を含め、TDE ウォレットファイルの完全修飾パスを指定してください。 または TDE テーブルを複製しない場合は、Enter を押します。 |
Enter the default tablespace for use by SharePlex: |
Enter を押してデフォルトをそのまま使用するか、別の表領域の名前を入力します。 |
Enter the temporary tablespace for use by Shareplex: |
Enter を押してデフォルトをそのまま使用するか、別の表領域の名前を入力します。 |
Enter the index tablespace for use by SharePlex: |
Enter を押してデフォルトをそのまま使用するか、別の表領域の名前を入力します。 |
Will the current setup for sid:SID be used as a source (including cases as source for failover or master-master setups)? |
ソースシステムの場合は Enter を押し、ターゲットシステムの場合は N を入力します。重要:マスタ-マスタ構成(ピアトゥピア)および高可用性構成のすべてのシステムは、複製の双方向の性質のためにソースシステムと見なされます。 |
注意: 残りのプロンプトでは、ASM 接続を設定します。ASM が検出されない場合、データベースセットアップはこの時点で完了します。 |
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ASM detected.Do you wish to connect to ASM using BEQUEATH connection? |
Enter を押して、SharePlex で BEQUEATH 接続を使用して ASM インスタンスに接続するか、N を押して TNS エイリアスを使用します。 重要! データベースが ASM を使用し、かつデータベース tns_alias が SCAN IP で設定されている場合、SharePlex が ASM インスタンスに接続するためには、ASM tns_alias を介した接続を指定する必要があります。 |
Do you wish to keep connecting using the same user/password? |
BEQUEATH を選択した場合、このプロンプトが表示されます。ログインユーザーと同じユーザーとパスワードを使用する場合は Y を入力し、別のユーザーとパスワードの入力を求める場合は N を入力します。 |
注意: BEQUEATH 接続の使用を選択した場合は、データベースセットアップが完了します。「tns_alias ファイルに関する注意: 」を参照してください。 N を選択すると、プロンプトは続行されます。 |
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Enter the ASM tns alias to be used by SharePlex: |
TNS エイリアスの名前を入力します。 |
Enter an ASM admin (has both sysdba and sysasm privilege) username for alias: |
sysasm および sysdba 権限を持つユーザーの名前を ASM インスタンスに入力します。 |
Enter user password for user: |
ユーザーのパスワードを入力します。 注意: SharePlex がリモートシステム上のオンライン redo ログを読み取る場合は、SP_OCT_ASM_USE_OCI パラメータの値を 1 に設定してください。 sp_cop を開始した後、設定ファイルをアクティベートする前に、sp_ctrl で次のコマンドを実行します。 sp_ctrl>set param SP_OCT_ASM_USE_OCI 1 これがアップグレードであり、DDL 複製を無効にした場合は、sp_ctrl で次のコマンドを使用して DDL 複製を再度有効にすることができます。 sp_ctrl> set param SP_OCT_REPLICATE_ALL_DDL 1 |
SharePlex で、tns_alias 経由のデータベース接続と、(OS 認証を使った)ローカルの BEQUEATH 接続経由の ASM 接続をセットアップする場合は、tns_alias ファイルを各ノードで正しくセットアップすることが重要です。SharePlex データベースアカウントがプライマリノードに存在することを前提とした場合、SharePlex のインストール時にプライマリ ASM_SID が指定されたため、SharePlex は常に自動的にプライマリ ASM_SID で接続します。ただし、フェイルオーバー時に、SharePlex はローカルの v$asm_client ビューのクエリを実行して、フェイルオーバーインスタンスの正しい ASM_SID を取得する必要があります。したがって、特定のノードの IP アドレスが、そのノードのローカルの tns_names ファイルの先頭に常に表示されていることを確認してください。
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