本技術情報では、以下の仕様によって想定外の動作を引き起こす可能性がある点について説明します。
また、この問題を回避するためオプションのスケジュール調整を利用して移行する場合に推奨されるメールボックス移行順についても解説します。
"FullSync" と "MailSync" の移行の違いを理解したい場合は、まず 技術情報 4374308 をご参照ください。
メールボックスの移行タスク間で次のような複数の移行シナリオを混同して実施した場合、その変更タイミングで ”FullSync” モードで移行されるため、 同期状態テーブルがクリアされて整合性が保てず、以前に移行したメールも追跡されなくなります。
複数のメール移行シナリオを行う際は、それぞれのシナリオを完結した後に他のシナリオの移行タスクを実行することが推奨されます。
(例) プライマリ メールボックス移行の完全完了後にアーカイブ メールボックスの移行を実施する
以下に問題が発生するシナリオを記載します。
(例 1) 複数回のプライマリ メールボックスの移行の間にアーカイブの移行を実行した場合
次のように "同期状態テーブル" のクリアが発生し、同期状態を管理できなくなります。
(例 2) メールボックスの移行の間に転送やカレンダー、権限管理などの移行のみを実行した場合
Mail Migration タスクの Migration Option で [Migrate Mail] を選択せずに移行タスクを実施した場合も、 例 1 同様に ”同期状態テーブル” がクリアされます。この結果、"MailSync" の履歴がすべて消えます。
このため、最後に "MailSync" の処理以降にユーザーが行った変更 (削除・移動) は孤立してしまい、同期されなくなります。
つまり 移行先にはそれらのメールが反映されなくなります。
(参考 1) ”同期状態テーブル” をクリアし、"FullSync" モードになる条件
以下の設定を Mailbox Migration タスク内で設定すると、"FullSync" モードを強制的に使用します。
(参考 2) Mail Migration タスクで "FullSync", "MailSync" のどちのモードで移行しているかを確認する方法について
Mail Migration タスクのイベントから確認できます。
Preparing for FullSync Migration … このイベントが含まれている場合、"FullSync" モードが選択されています。
Preparing for MailSync Migration ... このイベントが含まれている場合、"MailSync" モードが選択されています。
(参考 3) 移行の途中でドメインが移動されたり、ユーザーのメールアドレスがソーステナントやターゲットテナントで変更された場合の影響について
FullSync/Mailsync モードに影響することなく UPN または SMTP アドレスを更新できます。