スクリプトインストールの構成例 (4252594)

前提条件

- 作業用端末にはSDAメディアマネージャはインストール済みであるものとします。
- SDAブート環境（KBE）は作成済みで、ターゲット端末でのPXE経由でのKBE起動確認が取れているものとします。
- パーティション構成はシングルパーティションになるようにします。（[ディスク] BIOS/UEFI パーティションの作成を使用する）
- Volume Licenseメディアのみ使用します。OEMメディアの使用は避けてください。
- あとでイメージをキャプチャする予定がある場合にはドメイン参加のポストインストールタスクは使用しないでください。

1. ソースメディアの取り込み

   現在のリリースではISOファイルをSDA clientdrop共有に配置することでメディアマネージャを使用することなくファイル共有へのアクセスとブラウザの操作でソースメディアをアップロードできます。次の記事をご覧ください。
   SDAバージョン8.0での新機能: Clientdrop Samba共有フォルダからISOをアップロードする (4314253)
   メディアマネージャを使用する場合 1-1から1-5の手順で行います。
   
   1-1. OSインストールメディアをマウントします。
   
   1-2. メディアマネージャを起動しGeneral Settingsタブにて接続先のSDAの情報を指定します。
   SDAホスト名：SDAのホスト名
   SDA IPアドレス：SDA IPアドレス
   SDA Samba Password: SDAのSamba共有パスワード
   
   1-3.[ソースメディアのアップロード]タブにて以下の項目に入力します。
   ソースメディアの名前：ソースメディアに付ける名前を指定します。この名前はアップロード後に[ライブラリ]-[ソースメディア]に表示されます。
   ソースメディアのタイプ：アップロードするメディアのOSを選択します。現在はAuto-Detectを選択します。
   パス: OSのインストールメディアがマウントされているパスを参照ボタンから選択しします（例 D: ）。ISOの場合ISOをマウントしてから同様にパスを指定します。
   
   1-4.アップロード
   アップロードの開始 ボタンを押すとアップロードが開始されます。
   
   作業端末に SDA Samba共有（\\K2000IP\...）へのセッションが残っているとメディアマネージャがエラーを出すことがあります。
   その場合コマンドプロンプトから以下の手順でセッションをクリアしてからメディアマネージャでの作業を再実行します。
   セッションの確認
   C:\> net use
   SDAのIPアドレスに関する接続が無いことを確認します。リモート名にSDAへの接続がある場合次のコマンドを実行します。
   C:\> net use \\SDAのIPアドレス /delete
   \\SDAのIPアドレス が削除されました
   もう一度net use を実行してセッションが無くなったことを確認します。
   
   1-5. 確認
   メディアマネージャのアップロードが完了したらSDA管理インターフェースの画面（ブラウザ）から[ライブラリ] | [ソースメディア]へ移動し アップロード時に指定したアイテムが登録されていることを確認します。
   このリストにはKBEも含まれますので "名前", "オペレーティングシステム"から判断するようにしてください。

2. スクリプトインストールの設定（作業端末上の操作）

   
   2-1. スクリプトインストールの定義を作成します。
   [展開]|[スクリプト形式のインストール]へ移動し、アクションの選択のプルダウンから 新規作成 を選択します。
   
   2-2. 名前とソースメディアの選択
   ウィザードに従って、名前の指定とソースメディアを選択します。
   
   名前：このスクリプトインストールの名前を入力します。
   ソースメディア：使用するソースメディアをプルダウンから選択します。
   
   [次へ]を押します。
   
   2-3.方法の定義
   
   OSセットアップ時の入力を省略するための無人応答ファイルをどのように設定するかを選択します。
   
   ・ステップにしたがって無人セットアップ用の応答ファイルを作成する
     2-4.にて設定方法を説明します。
   
   ・無人セットアップ用の既存応答ファイルをアップロードする
   すでに無人セットアップ用の応答ファイルを持っていればそのファイルをアップロードできます。
   
   ・応答ファイルなし。これはサーバーベースの有人セットアップとする
   応答ファイルを使用しない場合の動作となります。イメージの転送、プレインストールタスク、ポストインストールタスクの実行はSDAと連携できますが、セットアップ時の各種情報の入力は展開時に操作をしながら行う必要があります。
   
   2-4.無人応答ファイルの設定
   「ステップにしたがって無人セットアップ用の応答ファイルを作成する」を選択するとデータの登録画面が表示されます。
   
   登録データ
   名前：名前を入力します。
   組織：組織の名前を入力します。
   プロダクトキー：  OSおよびシステムイメージを複数マシンへ展開する場合にはメディアおよびプロダクトキーはボリュームライセンスまたはマルチライセンス認証用のキーを指定します。
   [KMSクライアントセットアップキーの使用]のプルダウンを選択するとKMSクライアント用のキーを投入できます。
   ボリュームライセンスまたはマルチライセンス認証: エディションが含まれるキーではチェック
   イメージのインストール： デフォルトは [プロダクトキーを使用した自動検出] 
   キーによるエディションの指定がない、あるいはソースメディアに複数エディションが含まれる場合などでOS指定が可能
   
   
   一般設定
   タイムゾーン: 「東京標準時；大阪、札幌、東京」を選択します。 +09と入力すると素早く絞り込めます。
   地域および言語オプション：日本語
   キーボードの種類：Windowsデフォルト
   画面色：Windowsデフォルト
   画面領域：Windowsデフォルト
   更新頻度：Windowsデフォルト
   
   [SDA v6.0以上] ワイヤレス設定を非表示にする : デフォルトでチェックが入ります（[HideWirelessSetupInOOBE] 要素 true )。有効の場合、システム起動後の無線LANウィザードのセットアップを抑制しLaptopデバイスの展開後でもタスクが止まらずに進みます。
   
   Administratorアカウント
   ユーザー名: 管理者ユーザー名
   パスワード: パスワード（パスワードがない場合は空白のままにします）
   Administratorアカウントを使用してコンピュータが自動的にログイン: ログオンを自動的に行う場合
   この後の自動ログインを無効にする: 3  (デバイスが指定された回数再起動された後自動ログオンしなくなります)
   
   ネットワーク
   デバイス名: コンピュータの名前  空白のまま  （ランダムな名前にする場合空白にします）
   ターゲットデバイスはどのようにローカルネットワークにアクセスしますか: ワークグループ:　WORKGROUPを選択します。
   
   Windowsコンポーネント
   自動更新を有効にする: 任意
   
   次へ をクリックします。

3. インストールプランの設定
   
   タスクのエラー処理: エラー発生時のプロンプト（エラー発生時にタスクを中断します）
   最後のタスク完了後にターゲットデバイスをシャットダウン: 任意
   
   インストールプラン
   
   プレインストールタスクはKBE起動後、イメージ展開を行う前に行われるタスクです。
   よくある利用方法としてはディスクのパーティション作成、フォーマットです。
   
   中レベルのタスクとはイメージ展開後、KBEがシャットダウンする前に行われるタスクです。
   [ライブラリ]-[ポストインストールタスク]にあるアイテムのうち、KBEで動作するものが該当します。
   
   ポストインストールタスクはイメージの展開が終わりKBEが終了してOSが起動した後で行われる最後のタスクです。
   セットアップ後にソフトウェアを自動展開したい場合（アプリケーションの非対話インストールなどの事前調査）や
   ドメイン参加タスクをこのタイミングで実行したい場合に利用できます。
   
   プレインストールタスクを実行する：
   タスクを左に寄せることで割り当てます。以下を指定します。
   ・「[ディスク] BIOS/UEFI パーティションの作成」
   
   
   中レベルのタスクを実行する：
   指定しない
   
   ポストインストールタスクの実行：
   指定しない

4. ドライバフィードの利用またはドライバーの取り込み（作業端末上の操作）

   デバイスのハードウェアが特定のドライバーに依存する場合にはドライバーフィードを有効にすることで対象モデルへのイメージ展開時にモデル、OSに合わせたドライバー挿入を行えます。 ただし、ドライバーフィードから取得できないモデル（DELL/HP/LENOVOカタログにない他社製のコンピュータ等）のドライバーは別途収集する必要があります。
   [参考情報]  ドライバ収集・登録手順 (4252692)
5. 展開（ターゲット端末）
   
   注意：この作業は操作対象コンピュータのハードディスク内容をすべて削除する動作を含みます。
   実行しても問題がないか実施前に十分にご確認ください。
   
   5-1. ターゲットPCがKBEをロードするように Internal NIC 、USBスティックメモリ（USB KBE接続時）等から起動します。
   SDA Boot 環境選択画面にて、KBEを選択します。
   
   5-2.KBEが起動したら スクリプト形式のインストールを選択して、作成したスクリプトインストールを選択して開始します。
   
   5-3. 展開が開始されます。何度か再起動が行われますが終了するまで待ちます。